2020.10.26 15:24

11月

毎年仕事が落ち着く11月あたりは、私にとっての見直し月間です。
資格や講習に専念したり、技術や知識を見直して課題を見つけたりする毎年恒例の時期なんです。


知識や情報ってこの時代、2~3年もすると古くなってきます。しかも今年はコロナのこともあって、新たな指針や対応など、数年前とは違っています。
”自然の識別とよもやま話” みたいな情報ですら、数年もするとどんどん新たな知見が出てきたりして、自分の情報が古臭いモノになったりすることもあります。


自然ガイドの技術は、識別力や情報力だけでなく、伝える技術だったり安全管理能力でも新たな情報と知見を仕入れ、ガイドの仲間内での研修で情報交換や共有をし……こんなことがとっても大事ですね。
道具や装備面でも新たなモノを仕入れたりすると、お金もずいぶんとかかって、そこがツラい所ですが。


個人事業主としてひとりでやっていると、そこいらの ”古臭さ” に自分で気づいていない、なんてこともよくあるわけで、長くやってきた今はひとりで出来る限界もそれなりに分かっているつもりです。
なので、この時期に資格にチャレンジしてみたり講習会に参加してみたりして、ブラッシュアップを図っています。


そんな所の見直し月間ということで10月はそんなことをやりつつ、札幌を行ったり来たりしてました。
勉強熱心な若いガイドさんも多くなっている昨今、講習会をやる側でもある私も、アップデートをせねばなりません。


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2020.10.24 15:52

見えてくるもの

意外と早く本州出張から帰ってこられたので、神仙沼やら五色温泉やらをカメラを持ってぶらぶらしていました。
しかしこの日の山は、行ってみるとどんより曇り空。光がイマイチなんで写欲も湧かず、かといって紅葉も花も終わり、ようするに地味なんですな。


とはいっても、見るものが何もない、なんて思うのは人間側の問題であって、見ようと思えば「ほぉぉー」と思えるものはあるものです。
なんてガイドらしいことを言っても、ガイドになりたての頃の私は、晩秋~冬の地味な季節(いわゆる花がなく、ガイドネタが少なくなる季節)はいつも胃がキリキリする思いでツアーをやっていたもんです。


まぁ今は、開き直っているというのか、痛みに慣れたというのか、「キャッチーな見るモノがないなら、自分的に面白いものを探せばいいじゃん。面白さを分かってもらえる人に分かってもらえればいいよね」という感じ。


ということで、駐車場からすぐ目の前の稜線を見ながら、「ほぉぉー」とカメラを向けて喜んでました。
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木々に葉っぱがない分、それぞれの木の特徴がつかみやすく、遠目でも見分けられます。
正確には、”見分けられる” というか ”違いが分かります”。木の名前が分からなくても、木々の違いに気づくのが大事。


尾根の上から―、
ダケカンバ(白く立っている木)―
ミヤマハンノキ(グレーで少し低い木)―
ハイマツ(緑色の低木)―
ガンコウラン(さらに色の濃い、マット状に広がって見える木)―
と、地形によってキレイに棲み分けてるのが見えます。
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ちなみに、奥の尾根のように見える場所は、手前の尾根からは沢向こうの場所で一段も二段も標高の高い平坦地が広がっています。
雪と風が強すぎてダケカンバですら生育が悪く、一面の笹原になるんでしょうね。
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地形や斜面向きによる風の影響、それに伴う水分量、積雪の状態など、様々な要因で植物は棲み分けをしています。
緑の季節には分かりにくい風景。
見た目が地味でも、気づこうとするかが勝負です。

2020.10.21 16:12

寒くなってきた

まずは、先日までの東北の風景をどうぞ。


沢は秋めいてきていました。
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北海道では道南でしか見られない、チカラシバ。道端にたくさん。
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これも道南でたまに見るだけ。マツブサ。
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こちらになると、道内では一回しか見たことない。シノブ。
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こちらは新種。
クジャクシダの花。
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(クジャクシダの隙間からダイモンジソウが生えているだけです)


ちなみに先日、ニセコに帰ってきました。
羊蹄山には雪が積もり、朝晩はストーブを入れています。
季節が一気に冬に近づいた感がします。以下、本日のニセコ。
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2020.10.19 16:58

杉の美林

国道から外れた集落の道を走っている時にふと、「自然観察遊歩道」の薄汚れた看板があり、、せっかくなので空いた時間に行ってみました。


こういった遊歩道って、誰も歩かない・管理もしていない荒れ果てた道だったり、二次林の中に柵に囲まれた大きな天然木が一本だけ…だったりであることも多く、どうもぱっとしないことがよくあります。
だったら調べておけばいいのですが、なんの下調べもしていません。
まぁまぁ、ハズレでも気にしない、気にしない。時間もあるし。
……ということで、少し立ち寄ってきました。


駐車場から歩き出そうとした途端、こんな看板でお出迎え。
そこいらの観光気分では歩くなよ、という管理側の気概を感じ、少し期待。
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20分ほど歩くと、道は杉林の中へ。
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これが素晴らしい森でした。
正直、ナメてました。「どうせ、たいした遊歩道でもないんだろうね」と。
スミマセン。


日本三大美林(天然)といえば、青森ヒバ・木曽ヒノキ、そして秋田スギ。
そんな秋田スギの天然林が残されています。しかも駐車場から20分程度歩いただけでそんな森に入れます。

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ちっとも写真では伝わりませんが、この杉、樹高は50m超え。胸高直径は220cmほど。
北海道内で「でかい木だな~」と言っている木が高さ30mほどで、それですらなかなか出会えませんよ。直径も2m超えとなると、北海道では見たことないかも。


しかも何かスゴいって、そんな木が一本だけ柵に守られて細々と生きているわけではなく、森の作る一員として何本もそびえ立っています。


以前、秋田スギの保護林に行ったことがありますが、それに匹敵するスケールでした。

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木のサイズで言ったら屋久島の縄文杉などに到底及びませんが、ワタシ的には、日本の里を感じる東北の秋田スギの方が好きです。

2020.10.17 18:03

古民家

古い家が開放されていたので、仕事の合間に少し立ち寄ってきました。
こういう雰囲気、大好物です。


自然の風景とは、草花や生き物や人工物ひとつない大展望ばかりではなく、自然と関わってきた人の営みも大事な「自然の風景」のひとつだと思います。
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