2020.4. 8 16:02
15年ほど前の鳥ばかり追いかけていた頃、「声だけでもっと識別出来るようになりたい」なんて思い、かなり躍起になって勉強した時期があります。
そんな時、いつものように歩いていると、自分のアタマに選択肢のない声が聞こえ、
『んっ?この声はなんだ?知らないぞ?ん~……オレもまだまだだ……』
なんて思うことがたびたびありましたが、今ならだいぶ見当がつきます。
なぜなら、そんな時はたいてい(ミヤマ)カケスの仕業(笑)
フィールドワークの経験を積むうちに、ハイタカやオオタカの鳴き真似をしているカケスに何度も会い、ツミの真似すら何度か聞いています。
ハイタカ属を制覇するほどのモノマネバリエーションです。
キビタキやクロツグミの真似なんてこともお手のもので、
「なんか下手なハチクマが鳴いてるな…」
と思ったらカケスだった、なんてこともあります。
(”真似”というほど上手くないことが多いのですが)
ワタシ的にはもう、
『なんか下手な声の○○だな…』
と思ったら、カケスを疑うような思考回路が出来上がっています。
先日も森の中で、”自分の選択肢にない声” がしました。
やっぱりコイツだった。
カラス科の鳥だけあって、普段は「ジェージェー」といった濁った大きな声で鳴くのですが、こもった声に小鳥のような澄んだ声まで混じり合わせた複雑な声を出していました。
相変わらず、器用なヤツだ。
※北海道にいる「カケス」は、北海道亜種の「ミヤマカケス」が正式です。