2013.11.16 16:56

冬のはじめの

雪が積もりだしたニセコですが、今日は青空のもと、町主催の観察会。


先日の大雪がいまだ残っているので草花は見れませんが、羊蹄山をぐるっと回って
「山の景色から読み取る自然」
がテーマです。
お手伝い、の予定でしたがすっかりイチ参加者として参加しちゃってました。


倶知安町側から羊蹄山を眺め―、
PB160006.jpg


反対側の真狩村からも眺めると・・・ずいぶんと違うものですね。
そんなところに理由を探す、探訪観察会です。
PB160040.jpg


そんなふうに、車でいろいろな場所を巡り、眺めながら、プチ散策していると、
羊蹄山麓の湧水地の横に空き家(廃屋)がありました。


かつての庭(?)にはクサキョウチクトウという花が・・・。


“夾竹桃” と漢字で書くとピンと来る方もいるんじゃないでしょうか。
竹の葉と桃の花に似てる、ということで夾竹桃。“夾” の字は “入り混じる” とかいった意味があります。
本来のキョウチクトウは低木ですが、花が似ているのでそれの草バージョン。
園芸モノでもあるので、分類上の属名である「フロックス」というとさらにピンと来る方もいるでしょうか。


昭和の始めに、
「夾竹桃の花咲けば ふるきむかしを思い出す」
の書き出しの小説がありました。
そのフレーズしかワタシは知らないのですが、なにかそこはかとないロマンティシズム。


この植物、江戸中期頃に移入され、江戸の町の人々にもずいぶんと親しまれていたようで、
「オイランソウ」という別名もあります。
艶やかな花とその色や香りからそんなふうに呼ばれたようです。


また、東北(だったっけな?)では、夏に咲いて秋が過ぎても花が残ることから “秋知らず” とも呼ばれているとか。
なかなか強い毒を持った植物なのですが、今も昔も身近な花なのです。


名前(別名)がたくさんあったり詩や唄に取り上げられるということは、昔から人々の生活の近くにあったということ。
そんな、人と自然のつながりを読み取れるとまた楽しいトコロ。
だから花と人と雪を入れて写真を撮ってみました(笑)
PB160022.jpg


初冬の晴れた空の下、とってもキレイな湧き水と森にたたずむ空き家を見て、なんだか花の風情にぴったりな風景でした。

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