2014.9.29 23:48

うろこ雲

今朝のうろこ雲。
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正式には、巻積雲(けんせきうん)。
前線や低気圧の最前線に現れる雲で、この雲が出たら1~2日後には雨が降る・・・と。


ということで、明日は雨予報です。
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2014.9.28 16:21

冬に向けて

色々なところを行ったり来たりしているうちに、ニセコはすっかり秋めいております。


最近の出張続きで、葉っぱが落ちだしているところを歩いたり、色づいている中を歩いたり、これから紅葉が始まるとこを歩いたり・・・ワタシの季節感覚はすっかり混乱しています。


ところで、
北国の森は落葉樹ばかりなので、冬が近くなると木々は葉を落とし、森は明るくなります。
夏は木々の葉が生い茂るので、当然暗くなりますね(照葉樹林の森ほどではありませんが)。


カタクリやスミレといった小さな春植物たちは、そんな大きな木々が生い茂る前の初春に光を出来るだけ浴びてしまおうと、競うように花を咲かせます。
だから6月近くなって木々の葉が生い茂ると、今年分は終了とばかり、すっかり姿を消してしまいますね。


そんな春植物の戦略とはまったく逆に、秋から初雪の時期に向けての森が明るくなるタイミングを狙うモノたちもあります。


こちらはエゾフユノハナワラビ。
分布のメインは、落葉樹林の広がる、近畿・中部以北の日本海側が中心。
9月に入るころから濃い緑の葉を出し始めます。
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この時期に歩くと目につく、ツルリンドウなども。
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当然、雪が積もってしまい葉が隠れてしまったら光合成はできなくなるので、秋に向けてせっかく作った葉は雪の中で越冬することになります。
だから秋に作られる葉は、雪に負けないよう肉厚で丈夫なものばかり。


秋から初雪までの、森が明るくなる短いタイミングをキチンと見極めて、太陽の光を浴びながら、花を咲かせ・次世代を残すわけです。


今の季節感がワケ分からんふうになって、冬の準備なんぞまったくしていないワタシには、とうてい真似出来ませんな。
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2014.9.22 20:21

若者と

ニセコに戻ってきたら、ツアーの日。
今日はハタチの若者と歩いてました。


というのも、私が講義をしている学校の学生が、わざわざ正規に申し込みをしてくれて、キチンとツアー料金の身銭を切って、参加してくれました。
学生にとっては決して安い金額ではないと思いますが、バイト代からキチンと支払い、面倒な申し込みをして・・・、エラいもんですね。


教室で学んだこと・聞いたことを実際のフィールドで見て―、
野外実習で歩いたフィールドとニセコの違いを知り―、
室内では学びきれないことを実際のフィールドで感じる。


スバラシイことですね。
私のハタチの頃では考えられない姿勢です。


いつものように、観察しながら、時に細かくも見ながら、雑談をたくさんしながらのゆっくり山歩きでした。


雷を伴ったヤバそうな雲が・・・。
こんなときは山頂でゆっくりする訳にはいかないので、雲の動く方向と歩く方向を上手く調整しつつ・・・
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見事に雲を避けて歩く!
青空がキレイでした。ちなみにコチラ↓、現在のトップページの写真と同じ場所です。
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疲れを見せる雰囲気はゼロ!若いっていいね(笑)、とジジ臭く思うワタクシ。
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さすが自然を勉強中の学生です。カメラもメモ帳も双眼鏡も、フル装備。
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ツアー後は、気持ちのよい温泉でまったりとする自然ツアーなのでした。


ところで、ニセコの山々では除々に紅葉が始まりだしてます。
大雪山でも紅葉が例年よりも早いようですが、ニセコでも少々早めの秋となってます。
ここのところ、ずいぶんと寒い日もありましたもんね~。


ただいまこんな感じ↓
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マイヅルソウはすっかり真っ赤です。終わっている実もチラホラ。
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こんな自然ツアーや山歩きをやりつつ、明日はまた道北へ出張なのです。
来週はツアーの週なので、今週はまた出突っ張りです・・・。

2014.9.21 17:17

晴れた!

タイトル通りです、やっと。


ここ10日間以上、道東やら道北やらに行っていましたが、ほぼ毎日雨。
雨が降らなかった日はあったのだろうか・・・というほど。
しかも、ちょー不安定。


急にザーっと降ったと思ったら、晴れ間が広がり・・・
「おぉ、止んだね」
と思ったら、急にヒョウまで降ったり。
しかもずいぶんと寒いし。


そんななか、毎日濡れて、の外仕事でした。
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ニセコに帰ってきた今日は、やっと晴れ!
朝から道具を干して、久しぶりに全部の道具が乾いてパリパリになりました。
スッキリ!

2014.9.18 22:29

追記

前回の投稿で、
「去年の羊蹄山の初冠雪は、10月4日」
などと言っていたら、今日降ったようです。


ということで、今年の初冠雪は9月18日。
羊蹄山の初冠雪の例年値は10月2日なので、ずいぶんと早い雪ですね。


まだまだ当分、暖かい日と寒い日が行ったり来たりの毎日でしょうが、天気の悪い日や風の強い日はずいぶんと寒くなります。
防寒具に気をつけましょう!


(出張先からの投稿なので、羊蹄山初冠雪の写真は撮れてません。なので、今回は写真はなし!スイマセン・・・)

2014.9.16 17:08

相変わらずですが

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相変わらずですが、道のないところを山歩き(?)しています。
調査仕事です。


先週もそうでしたが、
「今週もずいぶんと肌寒いな~」
と思っていたら、今日、9月16日に大雪山で初冠雪があったようです。


「え~!もう!?」
なんて思って調べてみると、去年だって9月19日です。
平年よりは9日ほど早いですが、去年とはたいして変わりませんね。
もうそんな季節なんです。


ちなみに去年の羊蹄山の初冠雪は、10月4日。


本格的な雪の季節にはまだ2ヶ月はありそうですが、冬の足音は着実に聞こえてきています。

2014.9.12 21:07

行ったり来たり

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先週はツアーを集中的に入れていた週だったので、今週~来週は出張の週。
本日、道北オホーツクより帰ってきました。


で、早速明日の朝イチにはまた道北へ。
今日通った道にまた向かいます。


ニセコ滞在時間、10時間。
洗濯と夕飯と寝るために戻ったようです。


お仕事に呼んでもらえるだけマシですから。ありがたいことです。
頑張ってきますよー。

2014.9.10 18:05

とり写真

鳥の繁殖期が終わると、さえずりは聞きにくくなり、森の葉っぱも全開。
鳥を見つけづらくなります。


ワタシの場合、そうなってくると植物をキチンと見なければいけない時期にもなるので、ここのブログでもそれ以降は植物関連ネタが多くなりますね。


なので、今年出会った鳥たちのいくつかを。
かなり分かりにくい写真やボケちゃってる失敗写真もご一緒に。


タゲリ
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クマゲラ
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ルリビタキ
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ビンズイ
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クロツグミ
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アカエリヒレアシシギ
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ベニヒワ
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イスカ
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ナキイスカ
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ミコアイサ
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クマタカ
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オオジュリン
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コルリ
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チュウヒ
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ただの羅列で失礼しました。

2014.9. 7 11:38

深く見て知る

この日は、リピーターのお客様。
ワタシのガイドのお師匠さんの常連さんでもあるので、様々ところを歩いており、見識・観察眼もかなりの持ち主。
しかも、逐一メモまでとって下さる、好奇心の持ちよう。
一つの話しから膨らむ疑問も、素晴らしい感性です。
いやはや、ホント、色々よくご存知です。


昔だったらワタクシ、肩肘張って無理やり頑張ってしまいそうですが、最近開き直っているせいか、いつものようにワタシのスタイルとペースで。


相変わらず、動植物の「個々」をキチンと見て・知り、それから「全体」の景色を大きく見て・知る、の一日でした。
当然ワタシとしても、普段はまず開けないような “引き出し” を開けつつ、コムズカシイことも含めてお話しすることもあり、だけども純粋に美しい自然情景を堪能するだけ、もあり・・・。


ニセコの自然を通して他の地域をより知り、他の地域を知ることでニセコの自然をより見られるようになってくれれば、ワタシ的には幸いです。


看板の前で観光写真を撮るだけの自然ツアーを100人やるよりも、こんな見方で自然をキチンと知りながら・楽しみながら歩く1人のツアーをしっかりとやりたい、と思うのでした。

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2014.9. 5 22:32

隙間の日

今日は、隙間の休みの日。


ワタシのツアーは、おひとりでもご予約頂いたら、半日・一日に関わらず一日を締め切り、同日の他の予約を受け付けません。
徹底的に完全プライベートで行いたいので、このようなカタチで催行しているのですが、その分、多くの予約を受け付けることが出来ず、お断りすることも多々あります。
お客様には大変心苦しく、申し訳ありません。


しかしそうすることで、ご参加頂いた方々の興味をより深め、自然を見る目も深まり、コミュニケーションもより深められると思っております。
決まったカタチのツアーだけでなく、ニセコ以外の場所でのツアー(1dayフリーツアー)も出来るようになります。


しかもガイド的には、より多くの見識を深める必要が出てきて、ワタシ自身、お客様に育てていただいております。


なのでワタシ自身、休みの日はフィールドワークの日。もっとたくさんモノを見る必要があります。


今日は、ウチの奥サマを連れて遠征。この時期限定の花探し。


誰もいない雨の森。
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アケボノソウ。
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これを探しに。カリガネソウ。
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ワタシにとってこんなフィールドワークは、珍しいものを見たい、という訳では決してなく、歩きながら環境を見きわめて、いつもと違う見慣れていないものにキチンと気づけるか・・・なのです。
要は、宝探し。


見つけられると、ちょっと経験値アップ! “みる目” がアップ!が嬉しいのです。


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2014.9. 4 18:20

「黄釣舟」

たまには自然ガイドらしくいきますよー!


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今年も森の中で黄色い舟がぶら下がってます。その名もキツリフネ。


夏の間、沢辺などの湿った土地に生育する植物で、日本全国に分布しています。
“紫の舟”のツリフネソウの黄色バージョンですが、キツリフネは山地でより多く見られるようです。
(↓ツリフネソウ)
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帆掛け舟のような花姿からツリフネソウ・・・と、よく言われますが、
茶道で使われる舟型の花入れ(=花器)から、ともあります。
※花器→参考HP
ワタシ的には、こちらの方が納得です。


晩夏から初秋にかけて、しっとりと濡れたこの花を見ると、
「夏も終わりだな~」
と感慨深く感じる風景でもあります。


このキツリフネ、ツリフネソウ科ツリフネソウ属の植物で、学名では Impatiens noli-tangere と表記されます。
ちなみに、
「なんて読むの?」
なんて質問はナシ!とりあえず英語読みしちゃって下さい(正確には違うようですが)。
学名はラテン語で表記されますが、ワタクシ、ラテン語は分かりません。
と言っても、「英語なら分かるのか!」っちゅうツッコミもお断り。
英語はカタコト、日本語すら何言っているか分からん時があるくらいなので・・・。


話しを戻しましょうね。


最初の “Impatiens” は、分類上の「属」を表し、ツリフネソウ属のこと。ホウセンカの仲間たちと言ったほうが分かり易いでしょうか。
次に来る “noli-tangere” は「種小名」と呼ばれるもので、その植物独自の呼び名が与えられています。
基本的には、この「属名」と「種小名」を組み合わせて表記したものが学名であり、「種(しゅ:species)」となります。


現在の分類の方法や学名の命名法は、300年ほど前にスウェーデンの分類学者リンネ(Carl von Linne 1707-1778)が築きました。
地球上のあらゆる生物には、このリンネ式二名法が使われています。ちなみに人間の学名は、Homo sapiens(ホモ・サピエンス)。


リンネの分類は、まず植物から始められました。それぞれの植物を分類(グループ分け)し、ひとつひとつに学名をつけていくわけです。


当時は、リンネが命名した学名があまりに性的イメージを彷彿させ、多くの非難をあびたとか。
これは、リンネが「花」という生殖器官(おしべ・めしべ)に注目して分類をしたことにも由来するようです。


ところで、さきのキツリフネの学名はまさにリンネが命名しています。
各単語の意味は、というと・・・
キツリフネの属名 “Impatiens” は、「こらえきれない・我慢できない」という意味。
そして、種小名の“noli-tangere” の意味は、「私に触らないで」。
ツリフネソウの英名(英語名)は、まさに “Touch-me-not” です。
ちょっと色艶っぽい感じがしません?


成熟した実は、少し触っただけでパチンと音をたてて弾け、タネを放出します。
初めて見る人はきっと驚くことでしょう。
子供たちは喜んで遊びそうですね。


↓これにそっと触ると・・・
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↓弾ける!
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キツリフネの花期が終盤となり、実をつけたキツリフネを見かけるようになりました。
キツリフネの実が弾ける仕組みは、種子をより遠くに飛ばすための戦略。
だけど、「私に触らないで」とは、なんとまぁ裏腹で色っぽいこと。


キツリフネの実をを見かけたら、まずはそぉ~っと手を伸ばしましょう。
種子散布の手伝いになりますので、「触らないで」と言ってもきっと喜んでいるはずです。
こらえきれないかのように、パチンと弾けて勢いよくタネを飛ばしますから。


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2014.9. 3 19:17

レディース・デイ

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今日はレディース・デイ。
九州から来道の、女性の方々と湿原を歩いてました。


皆さん、礼儀正しく、会話もキチンとしていて、テキトーでユルユルなオジサンは無意味に緊張してしまいます(笑)


九州と北海道の森の違いを気にしてみたり、普段だったら「ただの草」で見流すようなものも見ながら、相変わらずのゆっくり散策です。


ただのキレイな自然の風景が、色々と知ることで新たな “目” で映るようになるといいですね。
ワタシもいまだ、そこに楽しさを感じていますので。

2014.9. 2 18:06

いい宿と

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今日はニセコアンヌプリエリアでずいぶん前からお付き合いのある宿、「吟渓」さんの常連さんが来てくれました。
オーナーを含め、とてもいい雰囲気のペンションですよ。→ペンション「吟渓」


ご予約いただいたのは、かれこれ7ヶ月前のこと。
冬真っ盛りの時期でしたが、春が過ぎ・夏が過ぎ・・・早いもので、ツアー当日となりました。


大病を患い足に不安があるとのことでしたが、プライベートだし、ワタシのいつものスタイルのツアーなので、なんも問題なしです。


ゆっくりと周りの自然をみながら、感じながら、時に歴史やらの話しで盛り上がりつつの散策なのでした。


宿のオーナーの人柄と宿のスタイルにすっかり魅力を感じているお客様なので、こんな自然ツアーのスタイルにも共感して頂けると幸いです。
またお待ちしています!


※ちなみに、ツアーの間、ウチの奥サマはアンヌプリの山をブラっと歩いていたようです。
アンヌプリ山頂から鏡沼の湿原を見ると、こんな感じ↓
3人歩いているのが見えてたらしい(笑)
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