2014.7.30 16:22

「山シャツレイヤリング」

このブログでも何度かご紹介している、finetrack社の衣類。
finetrack社からサポートをして頂いているのですが、だからって訳ではなく、いいウェアがたくさんあるんです。


今回は、シャツのお話し。


まずは、前回ご紹介したTシャツ。
これは「→さらば!汗冷え」の回でご紹介したので、そちらを是非。
→フラッドラッシュスキンメッシュ(商品ページ)
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今回、大雪山を歩いた時は、これの上にコレを着てました。
→ドラウトエア(商品ページ)
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これがなかなかいい!


一番アンダーのフラッドラッシュTシャツから効率的に汗が移行するため、汗冷えはほとんど感じず、大雪山の稜線上の風にあたり続けても寒さを感じませんでした。
常に適度に暖かいわけ。( “暖かい” というか “適温” という感じ)


だけど、陽射しが照りつける下でも、何故か涼しい。サラサラ~。
生地の暑さをほとんど感じません。
暑さも寒さも感じない、不思議な感覚です。
しかも、テント泊で数日着続けても汗臭さもなく、いざとなれば沢水なんかで洗っちゃってもすぐ着乾くくらいの速乾性はなお便利。


テント泊での夜は、この上に薄手フリース替わりとして「→ドラウトクロ―(商品ページ)」を着用。暑いくらいでした。


さらに、稜線上などで風が少し冷たく感じる時は、ミッドシェルの「→ニュウモラップジャケット(商品ページ)」を羽織るだけでも十分。
雨降りの中での防水性アップにも、蒸れることなく一役買ってくれます。
こちらも過去ブログでご紹介済みですので、ご参考に。「→ミッドシェルのすすめ


これらに非常用の上着として、「→フラッフジャケット(商品ページ)」も持っていきましたが、今回は出番なし。
夏の山ではそういう衣類なので、出番なし、で正解なんです。
持っているだけでもかさばらないのは、とてもGoodです!当然、いざ着てみるととても暖かいですよ。
しかも、こちらのダウンジャケットは冬のインナーにもピッタリなので、オールシーズン使えます。


個人の感覚ですが、finetrackの提唱するレイヤリングが、私には見事にピッタリでした。
レイヤリングを提唱している以上、その服単体だけだと機能を十分に発揮できない感があります。
そこで、今回はキチンとレイヤリングしてみたら、思った以上にとてもいい具合でした。


また、軽量化もバッチリ図れます。
これらでほぼすべてのシチュエーションに対応できちゃうくらいなので。
その分、生地の耐久性に多少の不安がありますが、コレっちゅう時にはいいレイヤリングとなりますね。


装備をキチンと整えて、安全で楽しい山歩きを。
物欲を刺激する投稿でした(笑)

2014.7.28 18:34

夏といえば海

出張より戻ってきました。
今回は、ニセコとは対角線あたり、道内では最も遠いエリアに出かけてました。
移動時間は、車で5~6時間ほど。いやいやホント北海道は広い、を実感です。


で、今日は海へ。
夏といえば海でしょ。
青い空と、キレイな海と、賑やかな雰囲気と、水着のネーチャンと・・・。


なーんて、やっぱりワタクシ、海水浴目当てではありません。
海水浴で賑わっている海岸を尻目に、だれも行かない岩場(磯)をはしごしてました(笑)
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海岸の岩場に咲く花の宝探しです。


いつものように、生育環境を調べ、地形図と航空写真を眺めて検討し、嗅覚をきかせながら現地を動きまわって、足で稼ぎながら頭と経験をフル稼働・・・・・・ありました!
バシクルモン。
見たかったんですよねー。
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仕事に追われて疲れていると、フィールドワークを怠りがちなこの季節。


「その時期しか見れないモノを、見るべきタイミングで、見れる場所にマメに足を運んでキチンと見る。」
という当たり前のことを、シーズンを通して実行することも今年のテーマのひとつなんです。


今年は4月からこのテーマが順調。いつになくいい年になってます。
その分、毎月のガソリン代がスゴイことになってますが、そんな小さなことは気にしません(と言いたい)。

2014.7.25 16:57

夏休みですね

いつの間にやら夏休みなんですね。
今日はちびっ子と一緒の日。


当日朝にお会いしてから行く場所を決めて、結局お申込みいただいたツアーのカタチとはちょっと違ったのですが・・・、
自然の話しをしつつもコムズカシイ話しは置いておいて、触ったり匂いをかいだり遊びながら。
自然をみる、という意味ではどこを歩いても一緒なのです。


神仙沼の湿原歩き・プラスアルファということで、ただフツーに神仙沼の湿原を歩きに行くわけでもなく、ちょっと頑張って歩いてみたり、ちょっとだけ疲れてみたり。この「ちょっとだけ」というチカラ加減って大事かと思ってます。
だけども、ちゃんと足元の自然の個々の違いを見て、知って、しかも植物の名前までキチンと覚えて歩いてました。


今日はそんなツアーでした。
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さてさて、明日からは片道400km以上の道のりを走って、オホーツクの方へ出張。
いつものように、植物を見て歩いてきます。
週明けには戻ります。

2014.7.24 21:30

風のち雨のち暑い!

ここしばらくは雨が降っていませんでした。
今週は、久しぶりに雨予報がチラホラ出て・・・のスタート。


先日は、そんな下り坂の天気の日がツアーでした。
雨には当たらなかったのですが、この日はなかなかの風。


山歩きを始めたばかりのお客様だったので、
危険のない場所までは行ってみましょう!
とのハナシで歩き出しました。


こんな中の山歩きを経験してみるのも、これからの安全な山歩きのために大事なことです。
とはいっても、森の中は無風。いつものように森の中の自然をみつつ余裕で歩くワタシ達。


が、稜線に立ってみると・・・案の定の強風。
身が危険、ってほどではありませんがムリすることもないので、しばらく歩いて、写真を撮って撤退しました。
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みる山歩きをしていれば、同じ場所だからこそ何度も歩くのが楽しいものです。
ぜひもう一度ここを歩きに来てください!


となると、次の日は一日雨。
こんな日は、溜まりに溜まった写真や野帳の整理。図鑑とにらめっこの一日なのです。


で、今日はすっかり晴れ。暑い!
そんななか、珍しく一日オフ。


一人黙々といろんなトコロを歩きまわっていたら、また写真と野帳がたくさんに・・・。
また整理せねば・・・・・・・。
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2014.7.22 21:32

大王と姫

スミレの仲間には、
“スミレの女王” と呼ばれるスミレや、
“スミレのプリンセス” と呼ばれるスミレがあります(→過去ブログ)。


こちらは、大王。
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カラフトダイオウといいます(カラフトノダイオウとも。「カラフトのダイオウ」ではありませんよ)。
別に「大王様」という意味ではありませんが。


こちらは、ヒメカイウ。
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「姫さま」らしく、ちょっと奥ゆかしそうな角度で撮ってみました。


大王と姫さまに謁見。

2014.7.21 16:19

北海道は広い

ご無沙汰しちゃってました。
昨晩遅く、ニセコに帰ってきました。


今回は最北端の町・稚内のそば。
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北海道って、外周(海岸線)を一周するとおよそ3,000kmほど。
これって、日本を縦断(日本最北端宗谷岬から日本列島最南端佐多岬まで)する距離とほぼ同じくらいなんです。
ほんとに広いですね。
本州では、県内で出張仕事、ってよくあるかと思いますが、北海道では、
道内での出張仕事って、この広さのおかげでタイヘン。片道数百kmなんぞ、ざらです。


だけどその広さのおかげで、同じ北海道でも地域によって多様性が生まれ、
植物ひとつにしても、「所変われば品変わる」となります。
そこが難しくも楽しいところです。


とはいえ、楽しいのはいいけれど、さすがに稚内は遠い。道北でも最北ですからね。


仕事中は、河畔林のイネ科雑草と戦いながら歩きまわり、仕事に疲れたら無人駅で一休み。
ヒッチハイクをしても、汽車は一向に来ませんでした。
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帰ってきたら次の日にはもう釧路へ。
ここでも数日間のお仕事。
せっかく釧路まで行くからには、仕事後は色々と立ち寄って・・・なんぞしていたら、すっかり昨日のニセコ到着が夜遅くになっちゃいました。


釧路湿原も立ち寄ってきました。
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釧路近郊では、秋の七草オミナエシも咲き出しそうです。
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今年もこんなふうにバタバタしながら、着々と季節は進むのですね。

2014.7.13 18:13

北へ

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ここ数年、道北方面へ出張することが多いのですが、明日からまた道北へ。
一週間ほどの出張です。
今度はキチンと仕事です。
植物やら鳥やらとのいい出会いがあると嬉しいのですが、さてさてどうでしょう。


メール・電話の対応は出来ますので、ご遠慮なく。
(ただし、日中はちょっと難しいかもしれませんが)

2014.7.11 21:27

自然をみる、という授業。終了!

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今日で専門学校の前期授業がすべて終わりました。
最終日は一日野外実習。
相変わらず学生たちと一緒にぶらぶら見て歩いてました。


植物講座を担当しているので、当然、
植物の分類や植物用語について・日本の森林相について―
などを教えなければいけないのですが、野外に出やすい夏の間は、たとえ“ぶらぶら”でも野外を歩いて実際に「みる」ことを大事にしていました。
ちっとも学問的なことを教えてないのです。スイマセン・・・。


自然をみるには、まずは人よりも多く歩いて・実際に対象を見ること。というワタシ的な考えが最優先なのでした。


そして次に、個々の植物や鳥などの自然の事柄をキチンと見て・調べて・知ること。


これには単純に“覚える”という、時によってはとてもメンドーな作業が伴います。


「ガイドは伝えることが仕事なので、図鑑に書いてあることを覚えるよりも、伝える技術を磨くべき」
という意見もありますが、ワタシ的には、ガイドはまずは知る努力をすべきです。


知ったことをどれだけのチカラ加減で「伝える」かは、時と場合によりけり。
たとえ、お客様の前で種名などを言わなかったとしても、ガイドは「知って」いなければいけません。
知っているから、チカラ加減を調整できるのです。
伝えるために、個々の植物を調べて・知り・覚える、という、一見面倒クサイ作業を徹底的にやる必要があるのです。
伝えるという技術を磨くことは、図鑑とにらめっこする面倒な作業を避ける理由にはならないのです。


だけど、ただ個を覚えていくだけでは “英単語帳をめくっている” だけ。


それらの個をみる知識・経験から、そこの地形・環境・周囲の動植物とのつながり、果ては森そのものや地域の歴史などの「全体」を読み取ることが大事です。
そんな、個と全体を行ったり来たりする自然の見方が、「自然をみる」ということだと思ってます。それが楽しい。
木を見ずに森は語れませんし、森を見ずに木は語れません。


ガイドは、これらとは別の土俵で「伝える」というインタープリテーションの技術を磨く必要があるわけです。


ワタシの授業といったら、このような、「自然をみるためにどう勉強し・どうフィールドワークをすべきか?」という授業ばかり。


そんな、かなり分かりにくい授業をずーっとやっているのですが、学生たちはまじめに聞いて、向き合ってくれています。
いつかそんな学生たちが自然の仕事に就いて、一緒に自然についての雑談でもしながら楽しめればいいですね。

2014.7.10 11:52

山やら森やら湿原やら

帰ってきました。
今回はテントを背負って大雪山を歩きまわることから始まり(ついこないだも歩いてきたばかりですが)、いろんな場所を歩きまわる毎日。
写真をたくさんアップしますよ~。


大雪山はまだまだ雪がたっぷり。いくつもの雪渓を歩きます。
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テントを背負って重いザックになろうが、カメラは奥サマと合わせて計3台持ち。何が出てきても対応できます(笑)
ギンザンマシコ
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隣には奥サマがきちんといました(ボケちゃってますが)。
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もうこのテントも合計400泊以上の使用回数。
旅をしていた頃から使っているので、いい加減引退させようかとも考えますが・・・。
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テントサイトからの展望。
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朝イチの雪渓と山をバックに。
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山に泊まると、朝一番のこんな空気を味わえます。
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ノゴマの声を聞きながら・・・
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贅沢なラジオ体操。
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てくてく歩きながら。
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高山のお花畑をいく。
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いかにも大雪山という、初夏の大展望を堪能しました。
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下山後は、気になる植物を見に、森へ行き、ヤブを行き、湿原を行く。
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狙っていた花を見つけて大喜び。
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帰りがてらには博物館まで立ち寄って、盛りだくさんでした。

2014.7. 6 15:45

やらねばならぬ?

7月に入って、これからの夏シーズンは、ガイド業も繁忙期(一般的には)。
今日も仕事で歩きまわってました。


とはいっても、自然の営みは粛々と進み、季節は進みます。
当然、夏にしか見れないモノや風景もたくさんあります。


夏の間に仕事に追われてフィールドワークが出来ていないと、そんなモノを見逃してしまうわけで。
そんなだと、エラソーに「自然をみる」なんぞ、言えないわけで。


ということで、明日から3~4日ほど無理やり休みを頂きます。
プライベートでしか見れないモノや、行けない場所へ行ってきます。


いつものように、言い訳ですが・・・。
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2014.7. 4 17:23

7月になりましたね

7月になりましたね、と極々単純なタイトル。ははは。


7月の最初は大雪山の麓で植物調査仕事で出張。
普通は歩かずに車でパーッと通り過ぎちゃう林道をひたすら歩き続けて、見まくってました。
当然地味モノも多数。
ご存知のように、ワタシ的にはこんなのが好きですが(笑)
オクヤマシダにウサギシダ。
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だけど、仕事中も、
「今は、山は花のいい時期よね~」
などと話す時期。
となると、調査終了後は時間を作って、大雪山の登山へGo!なのです。


大雪山の山々はまだまだ残雪期。いくつも雪渓を過ぎていきます。
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調査仕事後なので、地味な植物も見ながら・・・
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今年は低地で見られる北海道産スミレを制覇したので、勢いで山モノも追加。
ウスバスミレ。
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ジンヨウキスミレ。
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エゾタカネスミレ。
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満開!イワウメとエゾオヤマノエンドウ。
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チョウノスケソウ。
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花の絨毯です。これぞ大雪山の醍醐味ですね。
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花を愛でるだけでも、とても美しい風景です。
誰が撮っても、NHK「さわやか自然百景」的な風景の写真が撮れます。


さらに、個々の花をキチンと識別し、それらの生育環境をキチンと知っていると、
冬から春までの、雪や氷の多い・少ない場所と、それぞれの植物の生育場所がひとつの “ライン” として見えてきて―、そんな見方もできるわけで。


たいそう楽しい場所でした。
これもやっぱり、キチンとみて・知って歩くことが楽しさアップの秘訣なのです。

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