2014.5.30 19:16

公園で

今日は学校の講義の日。
野外実習です。


野外実習といっても、大自然の中でやる訳ではなく(そういう実習の機会もありますが)、
学校の隣の普通の公園です。


なので、生えている植物は、
園芸種・公園植栽木・外来種・イネ科キク科雑草、がメイン。


学生たちにとっても、
いつもだったら雑草として気にもしない植物たち。
だけど、キチンとみて・知ることで、
観察の方法、楽しさ、ムズカシさを知ってもらう実習です。


こんな平凡なモノにこそ、非凡な楽しさがあるものです。
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2014.5.28 14:25

近況報告

ここ数日は相変わらずの飛び回りでした。


まずは、大雪山方面へ調査仕事で出張。
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雪がまだ多く、季節感は2~3週間逆戻り。
芽吹きがやっと始まったくらいです。


その後は、市街地の公園でフィールドワーク。
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授業でも使う場所なので、近況の下調べです。


せっかくなので、個人的に気になっている場所へも足を延ばしてました。
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さてさて、肝心のニセコは、というと・・・・・・、
5/28の神仙沼入り口。
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木道も見えてきて歩けそうですが、場所によってはまだまだ大量の雪です。
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方向を見定めて歩かないと歩くべき場所が分からなくなるので、気をつけて下さいね。
また、中途半端に雪が少ない所は、雪を踏み抜いちゃって歩きにくいったらありません。
場所によっては足をくじいたりしちゃうかもしれないので、なおお気をつけ下さい。


湿原内は雪もなく歩けますが、木道の整備はまだ行われていません。
6月半ばくらいにはだいぶ歩きやすくなるでしょう。
花々もまだまだこれからです。


ニセコの山々をのんびり歩くには、もう少しかかりそうです。
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2014.5.24 17:20

トレッキングシューズ

以前、実家に数日だけ帰った時、父親から手土産を貰いました。


それは、35年以上前の登山靴。
私が小学校低学年の頃、初めて買ってもらったMy登山靴です。
サイズは22cm。
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当時は、“登山靴=キャラバンシューズ” と言われるほどだったので、
メーカーはやっぱりキャラバン(Caravan)でした。


当然まだゴアテックスなどという素材は世の中になく、布地一枚の上に薄いナイロンのような生地。
一雨降れば、歩くたびに靴の中から
「ぴちゃっ!ぐちゅっ!」
という、軽快かつ不愉快な音を発しながら歩いたことを覚えています。


買ってもらったころは小学校2年生ほど。
登山靴の靴紐をしっかり力強く締める、
などという腕力もなく、ちょっと歩いたらすぐ緩んじゃう。


だけど、「自分のことは自分で」という主義の我が家では当然、
靴紐を縛ってくれる、なんておぼっちゃま風な扱いはしてくれません。


北アルプスの尾根で、
「このまま山に置いていかれるんでないか?」
という不安感に、シクシク泣きながら縛りなおし続けたのも覚えています。


特にこれから先でこれを使うことはないのですが―、
(というか使える靴でないし、足が入るわけありません!)
「よくぞ、これまで取っておいてくれた!」
という気持ちで、ありがたく持って帰ってきました。


今は、大事に拭いてキチンとしまってます。


ところで、今年は(ツアーのとき用)登山靴を買い替えました。


重い荷物を背負って本気で歩く、というモードの時は、
昔ながらの本革重量級登山靴なのですが、
日帰りでソフトな山歩きの時やツアーの時の靴が、もうヨレヨレ。
靴底ツルツル。


ツアー中に、
「ここは滑りますから気をつけて下さいねー」
とお客様に言いつつ、私が滑ったことが何度あったことか・・・。


そこで、登山用品店で色々と靴を物色していたら、ふとキャラバンの軽登山靴が。
正直、デザインでは海外メーカーのオシャレ感に負けているような気がしますが、
やっぱり履いた感じは日本人にあっているような気がします。


ということで、再びキャラバン製の “キャラバンシューズ” にしてみました。
今年はワタクシ、靴のグリップがいいですから、
「滑らないように気をつけて下さいね」
が効果的です。


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2014.5.22 18:05

「サイシンあれこれ」

ツアー以外の日は、もうご存知のとおり、走り回ってます。
ここ一ヶ月は春を求めてニセコの周辺地域を走り回っていたのですが、
先週の鳥見の会でふと足元を見ると、ニセコでもすっかりスミレが咲いているではありませんか。


↓スミレサイシン
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スミレサイシンは春一番のスミレってわけではないのですが、ニセコの春の森で黄色や白色以外の初めての花、というイメージがあります。(あっ、エンゴサクやカタクリなどもありますね~(笑))


スミレサイシンは、ウマノスズクサ科のウスバサイシンの葉に似ているスミレだから、スミレサイシン。
(ウスバサイシンは北海道にはないので、東北で撮ったウスバサイシンを↓。葉っぱだけですが。)
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じゃ、ウスバサイシンの “サイシン” は何よ?
となると、根が辛くて細いので、「細辛」だと。古来薬用とし、冷え性やら咳止め・風邪薬などの生薬名でもあります。
“ウスバ” は当然「薄い葉っぱ」です。


ウスバサイシンに近いモノで北海道にあるモノといえば、オクエゾサイシン(ウマノスズクサ科)↓。
まさに今が花期。ニセコの山々ではあと2週間後くらいでしょうか。
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アリが種子散布をするということもあり、花は地面近く。色もあずき色で目立ちません。
葉っぱめくると、あら、花が。という感じですので、花を探してみてはいかがでしょう?


オクエゾサイシンは北海道産ヒメギフチョウの食草としても有名です。
春一番にヒラヒラと飛ぶヒメギフチョウはこの葉っぱにしか産卵しません。
ヒメギフチョウが生きていくためにはオクエゾサイシンが何より必要なのですね。
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ちなみに、日高地方にはヒダカサイシンというちょっと変わったオクエゾサイシンもあります。
ヒダカサイシンは萼裂片が反り返らないタイプのオクエゾサイシンで、まだ仮の和名のオクエゾサイシン↓。
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道南の松前町には、本州にあるフタバアオイもあるそうで・・・。
これもウマノスズクサ科の植物で、これらの葉っぱに似ています。見てみたいものです。
徳川家(松平家)はこのフタバアオイにあやかりつつ、京都葵祭の神様にも遠慮しつつ、三つ葉葵の家紋にしたそうな。


あまりに色々紹介していると、どんどん話しがそれていって、何の話しをしていたのか分からなくなりそうです。
ツアー中によくあることですが・・・。

2014.5.21 13:36

フィールドワークな日々

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今回は、調査仕事関係でお付き合いのある面々と研修会。
道南へ。


じみ~な植物から、派手な植物まで、宝探しの旅です。


植物の嗅覚を持った人がこれだけ揃って、目の数が増えれば、より気づきも多いもので。
そんなトコロが、とっても楽しく勉強になります。
各人が、
「あったぁぁーー!」
をイメージしながら探しまくりの散策でした。


夜はテントで話しながら夜が更けて・・・
昼は植物見ながらずっと歩きまわる。の二日間。


普段、一人でフィールドワークしていることも多いのですが、
やっぱり人と一緒の方が勉強になります。
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2014.5.17 19:13

フィールドワーク的ツアー

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今日は室蘭のおなじみさん。


室蘭はニセコから車で二時間ほどの場所なのですが、お客様のご近所までワタシが単身出張して待ち合わせ。
そこから自然ツアースタート、なのでした。


あまりに自由なカタチのツアーなので、ホームページの各ツアーページでは紹介しにくいのですが、1Dayフリーツアーならこんなツアーも可能です。
ニセコから片道一時間半程度までなら要相談で出来るだけ対応します。


しかも、今回はおなじみさんというのもあり、ワタシ的に気になっている場所にまでお付き合い頂きました。
展望がいいわけでもないし、ましてや観光地でもない、ただの林道。
だけど、ワタシ的に気になっているモノがあり、どんな環境でどんな時期に花が咲くのか知りたいところ。
それも見に行ってきました。
まるで、ワタシのいつものフィールドワークです。
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ガイドは、日常のフィールドワークでの数多いハズレの中から、アタリのタイミングや場所を見当つけてベストな場所でツアーをするものです。(って、お金を頂いているツアーなんだから当たり前です!)


だけど実際のフィールドワークは、自分の経験と嗅覚(?)を働かせて出会いを求める宝探しのようなもの。
自分の「気づく目」が大きく試される場です。


当然、通常はハズレばかり(“ハズレ” というのも本来はないのですが)。
だけど、そのハズレの中にもそれなりの発見もあり、次なるアタリの出会いを求めてまた燃えるもので・・・(笑)


それって意外と楽しいのです。


お金を頂いているガイドツアーである以上、ワタシ的にまったくのぶっつけ、ってわけにはいかないのですが、年に何回かは「フィールドワーク的自然ツアー」のご要望もあったりします。


今日は、(運良く)アタリでした。


海辺の植物も見て―
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キレイな森も歩いてました。
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水辺もあり、
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舗装路もあり、です。
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やっぱりどれだけ気づけるか、で、林道だろうが舗装路だろうが、見るものは広がりますね。

2014.5.16 18:41

行ったり来たり

雪がなくなってからというもの、
仕事が空いている日はほぼすべてフィールドワーク。
そうなると当然分からないことが出てくるので、家に帰れば図鑑とにらめっこ。


昨日までは、“キチンと(?)” お仕事で、今シーズン初の調査仕事で出張。


今日は専門学校での講義のため、札幌出張。


で、ただいま帰宅。


走り回っております。そんな季節です。


先日まで行っていた道北は、場所によってはいまだ残雪の状態です。
本州では30℃などと言っているのに、まだまだ花の季節にも早めの感じでした。


そんななか、植物をみながら “個” を見分けていくと、、、
ただの残雪の森にも、斜面によって・日当たりによって・地形によって・森の閉塞度によって、
その “個” の植物たちの芽吹き状況にはズレがあるわけで・・・。


さらには、ニセコでのその植物の開花時期を把握していれば、
ニセコとその場所との季節感のズレなども分かるわけで・・・。


そんな “全体像” の一部が、おぼろげながら、みえてきます。


そんな季節のズレや動植物の出現状況のズレが地域ごとにあるなんて、ごく当たり前なことですが、
キチンと意識して見てみると思わぬ気づきがあるモノで・・・。


そんな “個” と “全体” を行ったり来たりすることに、自然をみる楽しさやフシギさがあるものです。(と持論です)


そんなふう見たい・気づきたいがために研鑽!の季節に突入です。


(ニセコではすっかり終わっているカタクリが、まだ蕾の状態。だけどすぐ近くの斜面では満開なのです。)
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2014.5.12 21:47

気分よく

天気もよく、暖かく、花も咲き、鳥も鳴いています。
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海辺でも植物なんかを見て、
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森の中でも気分よく歩いています。
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2014.5.10 20:36

女王様と王女様

スミレの女王と呼ばれるサクラスミレ。
スミレのプリンセスと呼ばれるヒナスミレ。


謁見してきました。


サクラスミレ
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ヒナスミレ
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2014.5. 6 21:54

「植物写真用カメラ」

去年からのワタシのカメラ体制をご紹介。


この時期に大活躍する、鳥用カメラ。
コンデジ(コンパクトデジカメ)ですが、望遠に強いもの。
ここ最近にアップしている、鳥や動物の写真はこのカメラで撮ってます。
今はなんと、50倍ズームなんですね。
ワタシのものは一昨年買ったものなので旧モデルですが、やっぱり近寄る必要がなければ、生き物に与えるプレッシャーも最小限におさえられます。
ただこれだけズームが強いと、撮影のためのある種のコツを掴む必要がありますが。
→CANON PowerShot


調査仕事や雨降り用のカメラはこちら。
→OLYMPUS STYLUS TG-2 Tough
以前のブログでも紹介しましたが(→こちら)、
防水デジカメの中でも、画質がいいのが魅力。
ワタシ的には普段使いでも許せる画質。
調査仕事でのヤブ漕ぎでも安心。


で、去年から植物写真用に導入した・・・
→OLYMPUS STYLUS XZ-2
これはコンデジとはいえ、画質もよく、自然写真の発色もいい。
ホームページで使う写真にも十分耐えれる画質。
マニュアルで撮れるので、小さな花でもピンぼけが起きにくく、背景のボケもキレイに作れる。
何より、操作性がピカイチ!
レンズのコントロールリングでグリグリと露出やピントを合わせられます。
これがとても使いやすい!


このカメラを導入してからというもの、植物失敗写真が格段に少なくなりました。


観察して歩く―、
調査仕事で歩く―、
という観点からも一眼を持って機動力が落ちることはなし、
のワタシにとっては、悩みに悩んで行き着いたカメラ選びです。
今のところ、ベストマッチング!
絶好調です。


コンデジでこれだけ発色が良ければ、問題なし!フチゲオオバキスミレ。
しかもNDフィルター内蔵なので、快晴の下でも絞り開放で撮れるのがウレシイ。
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マニュアルで設定ができ、さらにバリアングル液晶なので、こんなふうにも撮れます。エンレイソウ。
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記録として撮りたい小さな花でも、ピンぼけがほぼなくなりました。ツルネコノメソウ。
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暗い沢の中での小さなシダでもいけちゃいます。ウチワゴケ。
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2014.5. 4 18:40

いつもの鳥見

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今日は恒例鳥見の会の日。
町のすぐそばの公園で半日散策です。


町の公園といっても、それなりの距離を歩ける大きな公園で、眺めもとてもいい。
―と思ったら、せっかくのいい天気の風景写真撮り忘れました!
なので、去年の写真で参考写真です↓(2013,5/17)。
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鳥が本格的になるまではもう一息。
なので今日は、 “足で稼ぐ鳥観察” ということで、歩く時は歩き・見るときはみる!というパターン。
そうすれば、これから、とはいっても15種程度の鳥は見聞きできます。
今年は少人数でじっくり小気味よく、なのです。


昨日、ニセコにもオオルリが来て、今日の鳥見の会の最中にセンダイムシクイを初確認しました。
(こちらも参考写真 オオルリ)
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(参考写真 センダイムシクイ)
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こうなると、俄然森の中は春モード。
あとはキビタキ・ツツドリが鳴き出したら、鳥たち本格始動の雰囲気が出てきます。


当然、春を代表する花々も。
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カタクリが全開です。
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着々と春!です。

2014.5. 3 20:17

森の歌い手

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今日はクロツグミ。
森の中でもイチ・ニを争う、美声の持ち主。


本州中部以北の、主に山地で繁殖しています。
北海道では、平地のちょっとした森にいます。


まだ森の木々は葉っぱをつけていません。


よく声の通る森で、
今日も高らかに歌っておりました。

2014.5. 1  0:56

北のリス

北海道には二種類の野生のリスがいます。


ひとつはエゾリス(キタリス)。
こちらは冬眠することなく、冬でも元気なコ。
主に樹上で生活しています。
今月のトップページを飾っているだらしない写真も、エゾリスです。


もうひとつはシマリス。背中のシマシマがトレードマーク。
本州ではペットショップで売られていたりもします。


ワタシも、子供の頃に飼っていました。
エゾリスと違って、主に地上を生活圏として、冬眠もします。


当時のワタシは、野生のシマリスが冬眠することなんぞ知らず、冬が近づくにつれ、
「なんだか動きがリスらしくないな~」
などと思いつつ、当のシマリスはカゴに設置した鳥用の巣に新聞紙を詰め込み冬眠体制―。
そのまま春になっても永い眠りについたまま・・・、となってしまいました。
スイマセン・・・。


普通、鳥にしたって、地上性の生き物はピカイチの警戒心であることが多いのですが、このコはなぜかおっとりめ。
この日も、目の前の数メートルでこちらが気づいて、ワタシの方が後ずさりしてあげたくらい。
その間このコは、身体を掻いたり、ポーっとしたり。
完全にあさっての方向を見てます。


本州では、太平洋側の一部にタイワンリスが隔離分布し、勢力を拡げつつあり問題になっています。
先日、本州を歩いているときにも、何度か見かけました。


とある公園にあった、
「エサをあげないで!」
のポスターに書かれていたタイワンリスの顔の、なんと可愛くないこと!(写真は撮り忘れちゃいました)
人間のうがった見方があふれてましたが・・・。


やっぱり、本来の野生の姿がイチバンです。
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