2016.2.29  9:28

エゾシカ調査

今年もこの時期がやってきました。
毎年参加させて頂いている、洞爺湖中島エゾシカ生息数調査。
エゾシカと森林との相互関係を調査しデータを集積することで、適切な管理保全を目指すためのものです。


洞爺湖中島では、1950年代半ばからの数年に渡って、3頭のエゾシカが観光目的で移入されました。
その後、爆発的に個体数が増え、森林の姿も大きく変わってしまいました。
『人間が自然に与えた“圧”なのだから、人間が責任をもって出来るだけ適正な方向に向かわせる努力を』
という思いのもと、調査が行われています。


私自身はこの調査に関わらせてもらって10年くらいですが、調査自体はもう35年近く前からずっと行われています。
自然には、「続けないと見えてこないこと―続けているからこそ見えてくること―」があるとはいえ、実際に続けることは想像以上の多大な労力が必要です。
こんなふうに、長い間自然を見続けている時間・労力・数多くの考察を、もっと多くの人に知ってもらえるといいですね。
私自身、ホント、頭の下がる思いです。見習いたいモノです。


さてさて当日のワタクシ、哺乳類を調査・研究している学生さんたちと一緒に山を歩きながらの調査。
ワタシはただ、学生たちの気分を盛り上げながら歩いているだけです。


休憩中には、学生と、
「僕、こんなことをやりたいんスよね~」
みたいな雑談をしていると、ワタシもやりたいことだらけだった20代の頃を思い出してしまいました。おっとイカンイカン、こんな感慨にふけるようになるとオジサンです。
こんなふうに若者たちと歩いて話して、この時期に少しだけ若返るワタシなのでした。
がんばれ!若者たち。
まだまだオジサンガイドも負けませんよー。


森を登る学生たち。ワタシは後ろの方で楽してます。
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今年の我が班の勇者たち。
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次代を担う若者たち。
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2016.2.26 19:26

動き回って

1Dayツアーの連続でした。


ニセコの森をゆっくりと……と思えば、
厳冬期の冬景色の中でお昼を食べに……と思えば、
冬の王者・オオワシを探しに。


動き回って、歩きまわった数日間でした。
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2016.2.24 17:46

1Dayツアー

今日もお馴染みさんが本州から来てくれました。
この方、自然の中を歩くのが好きで、色々なところを歩かれてます。


そこで、ニセコの粉雪・新雪を味わいたいということでしたが、まさに良いタイミングでした。
暖かかった先週と違って、今日は冬に逆戻り。朝はフツーにマイナス二桁の気温。最高気温でもマイナス6℃くらいです。その上、適度な新雪が積もってます。
ご要望通りな雰囲気ですね。(←ココは、ワタシの技術力でもなんでもありませんが)


とはいえ古希を迎えたお年なので、
「決して無理をすることなく、だけども少しだけ頑張ることでチャレンジもして――」のチカラ加減で、一日中冬の森を歩いてました。


細かく自然を見てみたり、冬の森全体の美しさを眺めてみたり。
いつものように、ゆっくりと楽しんでます。
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2016.2.22 19:22

「図鑑のための図鑑」

植物や鳥を愛でるようになってくると、名前を知りたくなるもの。
そこで図鑑を片手に “絵合わせ” で写真と見比べるようになって――、そしてだんだんとそれだけでは決められないことが分かってきて、図鑑の解説文をキチンと読んで調べるようになる。


多くは、こんなパターンです。


植物の場合、そんな時に問題になるのが、植物用語。
ハッキリ言って、初めのうちは植物図鑑の解説って意味が分かりません。というか、単語が読めません(笑)
ワタシも最初はそうでした。
「何のことを言っていることやら……」となり、イヤになっちゃう。


鳥の分野でも鳥用語はありますが、植物に比べればそれほど多いというわけではありません。
しかし植物となると、たくさんの植物用語があります。
しかも、特定の分類群でのみ使われる用語まで!


初めのうちは、図鑑を読むために植物用語図鑑(辞典)を調べる、という手間がかかり、こんなところも難しさに拍車をかけます。


そこで、こちら。
「写真で見る植物用語」
(→Amazonページ)
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文字ばかりの辞典ではなく、豊富な写真で解説してくれてますので、興味深く読めます。慣れない方にもオススメです。


写真の “絵合わせ” で何となく名前を知るのではなく、解説文をキチンと読んで調べることで、さらなるフシギや自分的新発見が見つかることも多々あるものです。


図鑑を読むための図鑑はいかが?

2016.2.20 20:13

リクエストツアー

この日は、馴染みのお客さまからのリクエスト1dayツアー。
リクエストの内容は・・・・・・「地図読み」です。


とはいえ、この日のお客さまはスキーを履いて冬山を滑ったりもする方なので、普通に地形図を読むことはできます。しかしそんな “一般的な” 地図読みではなくて、自然ガイド的 “自然をよむ” 地図読みがテーマです。


地形図を見て現在位置を確認しながら、先のルートの地形を想像して、方角と地形のスケールをイメージしながら自分の進むべき方向を見定めて―(ここまでは一般的な地図読み)、
さらに航空写真を読み込んで森林植生にも意識を向け、先のルートの森の姿をイメージし、地形と森のつながりを確認しながら歩く―(ここいらは自然をよむ地図読みです)。
冬は当然遊歩道などなくどこでも自由に歩けるので、夏にはまったく行けない尾根の向こうの先まで。
そんな、普段のワタシのフィールドワークを、ツアーとしてご一緒して歩いてました。


ふたりで歩きながらこまめに地形図と航空写真を見て、さらに周囲の植生を観察し、個々の樹種を見て環境とのつながりを知る、という作業をあーだこーだ言いながら。一般的には分かりにくい楽しさですが、たいそう楽しい歩き方です。


せっかくならワタシ自身もあまり予備知識がない場所の方がいいので、10年ぶりくらいに行くような森に狙いを定めて、ほぼぶっつけ。
「ガイド的にいいのか!?」という声も聞こえてきそうですが、今日ならアリ、ということで。


3時間近く歩いた結果、狙い通りのルートをキチンとトレースでき、到達した場所は思った通りの場所でした。
こんな自分の「自然をよむチカラ」の精度を上げる作業も、とても楽しいものです。

常に、地形図と航空写真と植生のチェック。
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少し歩けば、またチェック。
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キチンと森と地形をみて周囲に観察眼を払えば、こんな大木も見つけられます。ハルニレ。
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読み通りの美しい森です。
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狙った場所も、読み通りの場所でした。羊蹄山の展望がいい。
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展望を楽しみながら超まったりとお昼を食べたら、スノーランブラーで下りを堪能。
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楽しめそうな斜面を見つけてはGo!ふたりのオジサンはすっかり子供です。
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読図という技術も、ただのひとつの「技術」ではありません。
現場で地形をみて地形図と見比べて、さらに森の姿をみて地形を再確認し、ひとつひとつの植物がそこに生えている意義を知る――、そんなところにも地形図を読み込む楽しさが隠れています。

2016.2.19 16:00

春へ一歩ずつ?

この日も日中の気温が3℃と、暖かい気温。
しかも、雨予報。
しかし、ミゾレか、あわよくば湿雪くらいでなんとかなりそうなので、お客さまとスノーシューへGo!


途中、ワッサワッサと降ってきましたが、「雪」。なので、なんの問題もなし!
雪なら、いつものことです。


いつものように誰もいない森の中を、見過ごしてしまいそうなモノをキチンと見ながら・笑いながら・お喋りしながらの森歩きでした。
観察するときはじっと立ち止まり、時には走ってみたり、楽しそうな地形を探したり、楽しみ方はなんでもOKなのです。


天気と雪質が数日おきに変わり、ふと立ち止まると鳥の声も聞こえたりして……春の気配を感じる森の中です。

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2016.2.18 19:55

一目瞭然

雪が少なくて困っちゃう、というスタートだった今年の冬。
いまだに積雪量は少なめです。


いつもは、
「いくら出だしの雪の量が少なくても、シーズンが終わってみれば、何だかんだと帳尻が合うもんだよね~」
なんて話しを地元ガイド同士でするものですが、さすがにもうこの時期から帳尻を合わせられちゃったらツラいです。
このまま小雪のシーズンとなるのでしょうか。


多雪だった2012年の2月14日の、我が家前の雪壁の高さはこんなでした。3m半くらいはある。
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今年の2月14日はこんな。2m以下!しかもこの日、アスファルトが出ているし。
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一目瞭然ですね。

2016.2.17 15:51

若者と一日ツアー

この日は、数年来、調査仕事でご一緒している哺乳類研究者(のタマゴ)の若者と1dayツアー。
夏にも来てくれましたが、この冬にもわざわざ来てくれて、一緒に冬の森を歩きまわってました。


研究といってもフィールドワークをたくさんしながら動物の生態を研究しているわけで、“歩き” に関してはバリバリです。体力だって、ワタシよりもひと回り以上若いしバリバリです(笑)


ワタシもあまり対抗意識を燃やしてバリバリ歩くとヘトヘトになっちゃうので、自然を学術的に見ている人が相手だろうとヤブキワールド全開でゆっくりと自然をみて楽しんできました。
学術的側面とは違った、ひとつの “自然の見方” も今後の参考になれば、嬉しい限りです。


誰一人いない森で、あーだこーだ話しながらアタマを使いまくった後は、温泉で汗を流して夜の街へ。
倶知安の居酒屋で飲みながら、自然業界の話しや彼の野望(じゃない、将来展望でした)の話しを聞きながら、刺激的な若者との一日でした。


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若くて体力が余っているだろうから、昼食場所を作らせて・・・じゃない、作ってもらってます。ワタシは指示役。
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有望な若者とオジサン in倶知安の夜
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2016.2.15 16:26

ToDoリスト

今回はデジタルの話題です。興味のない人はスルーして下さい。


ワタシは、予定の管理にGoogleカレンダーを数年来使っています。
そしてAndroidタブレットでは、ジョルテアプリを使ってPCと同期。(当然、Googleカレンダーのアプリを使えば済みます)


カレンダーの管理についてはコレだけで解決なのですが、カレンダーと共に大事なモノがToDoリスト(タスクリスト)。
要するに、「やることリスト」ですね。忘れっぽいワタシには大事なリストです。
今回はカレンダーと一緒に、ToDoリストも便利に管理しちゃおうという話題です。


GoogleカレンダーのToDoリストを使う

タスク管理は、シンプルイズベストということで、Googleカレンダーと一緒になっているToDoリストを使っています。
→GoogleカレンダーにToDoリストを表示させる
カレンダーと同画面内で、タスク(ToDo)管理ができます。これって意外と大事。


GoogleカレンダーのToDoリストをAndroidで同期

PCのToDoリストをAndroidでも管理するには、スマホ・タブレットに「Tasks Free」というアプリをインストールすれば、簡単に同期できます。
→Tasks Free(Google Play)

さらに、インストール後にAndroid端末のホーム画面にウィジェットを追加すれば、すぐにタスクを確認・追加することができますね。


これで、PC上のGoogleカレンダーにあるToDoリストがAndroid上に同期され、一元管理がしやすくなりました。


これだけでも良いのですが、このままではPCで新規タスクを追加する時に、
「ブラウザを立ち上げて→Googleカレンダーを開いて→タスクを新規入力する」
という動作が必要となります。


タスク管理には、出来るだけ “思いついた時にすぐに追加できる“ ことが大事です。そこでさらにひと工夫。


GoogleカレンダーのToDoリストを独立したWindowsアプリのように使う

~これ以下からは、PCにChromeがインストールされている必要があります~
まずは次のリンクをChromeで開きます。
→ToDoリストだけを開く」(https://mail.google.com/tasks/canvas)


次にChromeの “設定”(右上の3本線)から、
「その他のツール」→「デスクトップに追加」
をクリック。


(写真クリックで拡大)


その際に出てきたウインドウで、「ウインドウとして開く」にチェックを入れて、追加。
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するとデスクトップにToDoリスト単体のページリンクアイコンが作られます。
このアイコンをタスクバーにドラグしてピン留め(右クリックからタスクバーにピン留めでもOK)すれば、タスクバーからワンクリックでToDoリストのウインドウを立ち上げることができます。


タスク管理がスムーズになりますね。


※自然ガイドのブログなのに投稿内容が自由過ぎやしないか、という声も聞こえてきそうですが、まぁまぁ。話題の広さもガイドには大事ですんで。

2016.2.14 20:51

2月って

まずは、こちらを↓。
2015/2/11 当ブログ 「支えられております」


ちょうど1年前の記事ですが、今年も同じ状態です。
2月って、そういう月なんでしょうか?
2月は商売がヒマになる時期、なんてことを昔から言いますが。
やっぱり秘密結社でしょうかね。


そういえば、今月のAIRDOだったか(?)の機内誌に、ワタシが載っているそうです。
しかも見開き分全部って、ずいぶんと太っ腹です。
去年の冬、ワタシにしては珍しく取材を受けたので、その時の記事。
先日、出版社より我が家に送られてきました。
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さすがにその効果は関係ないかと思いますが、とにかく――、
今日もこのブログを開いてくれた、そこのア・ナ・タ・・・ありがとうございます。


もうちょっと、読んでくれている皆さまに有益な情報を書かないとな~、と反省することもありますが、まぁまぁ、気張らずいつもどおりに。たまにキチンと書きますんで。


これからもお付き合い下さいマセ。

2016.2.13 16:09

まいった…

今日も雨がシトシト、暖かい気温。
暖かな空気が雪面の冷たい空気と混ざり合い、濃い霧に包まれています。


日本海を北上する低気圧と、日本列島の南洋海上にある勢力の強い高気圧――これって初春と冬が行ったり来たり、の季節の気圧配置じゃないですか。
日曜日の本州は春一番が吹く日となるでしょうか。
もうそんな時期か…。
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南西に延びる寒冷前線の通過と共に、中部山岳地帯では春雷が起きるパターン。
山歩きは避けたほうがいいですよ。雪崩なども怖いし。


この低気圧が北海道の東方海上に抜けると季節風が流れ込み、再び寒気が入り込んで冬に逆戻り、となるでしょう。
こんな三寒四温状態も春の様相です。


こんな天気図に、週末のツアーは流れちゃいました。。。まいった。

2016.2.12 20:15

イレギュラーなコンディション

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特にパッとしないこの写真。
雪に残った、スノーランブラーの跡を撮っただけです。


今日の日中はプラス2℃ほどの暖かさで、明日もプラス6℃近くまで上がる予報。
その上、明後日もプラス気温で一日雨予報!!


そんなイレギュラーな気温が続く中での、雪とスノーランブラーの相性を確かめに、歩きまわっていました。
自然観察用にいくら滑りにくいスノーランブラーとはいっても、気温と雪質によって、滑り具合に多少の違いが出てきます。いつも以上に滑っていったり、全然滑っていかなかったり…。
そうなるとワタシ自身、ツアーでお連れする場所を、その日の気温・雪質によって事前にアタマの中で選べないといけません。
「今日の気温と雪質なら、あそこの森ではこのくらいのスピード感で滑ってしまうかな」とイメージする感じ。
ツアーでは、ゆっくりと安全に余裕を持って自然をみながら、なおかつ微妙に “滑りにもチャレンジ” しながら、のチカラ加減が大事なんです。


だけど、そもそも雨予報ってなんでしょ。雨にはまだ早すぎます。
いくら暖かい気温とはいえ、この時期に身体を濡らすのはマズいので、そもそもツアー催行は厳しいか……。雪質だの、滑り具合だの以前の問題です。
低気圧の動きが気になります。

2016.2.10 17:05

一日快晴!

この日は……快晴!
厳冬期のニセコでは考えられないほどの一日中の快晴!こんな日はそうそうありません。


そんなラッキーな一日に、スノーシューツアーのお客さま。
昨年は半日ツアーに参加してくださったのですが、今回は一日ツアーでご参加です。
となると、時間的に何でもアリになります。その上この天気なら、さらに何でもアリです。


ということで、いつもの車内会議からスタートの朝。


まずは、
「半日ツアー以上の時間をかけてゆっくりと歩いて、人のいない森の奥でお昼を食べる!」
というのが目的。
さらに、
「明るい森を歩きながら、雪の広場で食べよう!」
というのが副題。
当然、キチンと自然をみながら。
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観察や写真撮影にいつも以上に時間をかけて、広場と呼ばれる場所(呼んでいるのはワタシだけですが)に着いたらお昼をのんびり食べて、ゆっくりと青空を眺めたら……少しだけ早めに車に戻ります。
というのは、雑談の中で、
「とある欲しいモノがあるんだけど、なかなか見つからない」
とお客さま談。


「確かあそこに……」というワタシのかすかな記憶の元、町のスーパーへGo!
自然ツアーなのに、地元民が通うようなスーパーを歩きます。


念願のモノも手に入れることができて、あとは、ちょっと違った冬の景色を眺めに走り回ってました。
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雪が降り続ける厳冬期の景色も良いですが、こんなふうに天気が良いとガイド的選択肢も増えてツアー中に自由に動き回れる、という大きなメリットがありますね。
こればっかりは天気次第ですので、祈るしかありませんが……。

2016.2. 8 17:06

じっくりと

暴風雪の予報のこの日。
JRでわざわざこの自然ツアーのためにニセコに来てくれる方だったので、そんな予報がとても心配でしたが、よくよく見てみるとニセコはあまり荒れそうにない天気図。
「山麓の森はそんな状況にはならないだろう」という読みの元、通常通りのスノーシューツアーです。
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やっぱり、いつも通りの降り方で済みました。
かえってワサワサ降る雪がキレイなくらいです。
雪質といい、降り方といい、いかにも厳冬期の様相がまた良いものです。


身体的にあまり長く歩けない……という方だったのですが、観察しながら・話しながらなので身体に負担が大きくかかるわけでもなく、気付けばずいぶんと長い距離を歩いてました。
こんな歩き方をキッカケに、歩く自信と楽しさを見つけてもらえれば何よりです。


結果的には、ゆっくりと冬の情景を眺めつつ、かなり突っ込んだ自然の話しにも触れながらの、じっくりツアーでした。


半日ツアーの予定でしたが、そこいらへん、ワタシのツアーは何でもありなので……お昼までごちそうになってしまい、いつも以上にゆっくりじっくり、の一日でした。


突然の陽射しに感動中。
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厳冬期の雪質を全身で体感中。
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2016.2. 6 16:20

原点?

先日、色々と整理していたら、何と!昔の写真が。
せっかくなので、スキャナでデジタル化して、フォトショップで雰囲気が損なわれない程度に見やすく修正してみました。


お恥ずかしながら・・・私の7才くらい(?)の頃の写真。ということは、38年近く前。
初めて本格的な山に連れて行ってもらった時のものです。北アルプス・燕岳にて。


考えようによっては、今の仕事の原点、ということになりますかね。


こんな純粋そうな頃もあったのです。
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2016.2. 4 17:54

「ハクチョウとキツネ」

最近は節分の日に恵方巻を食べることが一般的になりつつありますが、初午(はつうま)の日というのもあります。
初午の日とは、全国に数万もの社がある稲荷神社の祭日です。
2月に入って初めての午の日(今年は2月6日)に行われ、この日にいなり寿司を食べると縁起がいいと言われています。


稲荷(いなり)といえば、京都の伏見稲荷大社が総本社。
奈良時代の『山城国風土記』には――
秦(はた)一族の先祖である伊呂具(いろぐ)という者が、鏡餅を弓の的にして矢を放つとその餅がハクチョウになって飛び去り、そのハクチョウは山城国に降り立って稲になった。
とあります。


「なんで、餅がハクチョウになって稲?」
なんて疑問はナシ!神話レベルの話しですんで、そこはさらっと流しましょう(笑)


古来、鳥は霊魂の化身であり、中でも白い鳥は特に神聖なものとされていました。しかもハクチョウはツルと共に、稲穂を運ぶ神であり、穀霊であり、稲霊であるとされています。
また、“豊葦原の瑞穂の国”と呼ばれた日本では、稲もまた神聖なもので、米から作られる餅もまたしかり。そんな “神聖なもの同士” の結びつきなのでしょうか。
一部の地域ではいまだにハクチョウと稲は結びついていて、田に降りたハクチョウを殺めるとその家は稲が育たなくなり没落する、とされています。

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さて先の矢を放った伊呂具は、その時の殺生を後悔し、稲が生えた所に社を建てて伊奈利社(いなりやしろ)と名付けて敬い、その子孫である秦一族も大切に伊奈利社を信仰したといいます。これが稲荷信仰の元です。


一方、当時は全国各地に土着の農耕信仰があり、キツネを田の神とし神の使者として信仰していました。
キツネは春に田のネズミを食べ、冬になると山に帰ることから、田を守る神だったのです。また、キツネの尾が実った稲穂に似ていることも、神聖視されたひとつと言われています。


すると、当時の有力一族である秦一族が信仰する伊奈利社と、全国各地にあった農耕信仰のキツネ神が稲繋がりで結びつき、キツネが稲荷信仰そのものとなりました。


色々な神仏が結びついて解釈が生まれ、なんでも叶えてくれる万能の神や仏が生まれるわけです。
菩薩や地蔵も元々の仏教的由来など関係なく、庶民にとって万能の仏として信仰を集めた時代があります。


このように庶民にも根付いていった稲荷信仰では、神(キツネ)に供えるためとはいえ、好物のネズミを人間が殺生することはタブーだったため、キツネによってもたらされる米をキツネの好物である油揚げに詰めて “お稲荷さん” として供えるようになりました。
そんなわけで、稲荷神社の祭日の初午の日にはいなり寿司(お稲荷さん)を供え、人間もそれを食することで縁起をあやかる風習となったわけです。


さらに江戸時代には、初午の日に我が子を寺子屋や私塾に入れる風習があり、習い事はこの日に初めるのが良いとされました。


さて、今年の2月6日。
冬の鳥ハクチョウを眺めて、いなり寿司を食べて縁起を担ぎ、何を初めましょう?

2016.2. 3 16:53

厳冬期スノーシュー

厳冬期を迎えています。


最近は爆弾低気圧やら暴風雪やらがニュースになることが多いですが、そんな時のニセコは意外と極悪な荒れ方はしないものです。
ここ数日はそんなニュースにもならないような穏やかな典型的冬型の毎日――そんな時こそ、よく降ります。
ニセコでいくら降っても、観測所もないし、降って当たり前な土地なので、ちっともニュースになりませんが(笑)


ここ数日、我が家では毎日20~30cmずつ積もるペースで降ってます。
気温も当然真冬日(最高気温が氷点下)の毎日です。


こうなるとツアーでは、ニセコらしい深雪・粉雪の中での気持ちの良いツアーとなります。
スノーシューを履いても膝まで埋まるほどの深雪なので、スキーをしない人もニセコパウダー気分を味わえますよ。
しかも、森の中はキレイです。


吹雪となる日も多いのでコンディションは紙一重なのですが、この日はバッチリでした。
いい季節です。

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2016.2. 1 15:41

改めてお礼です

ニセコはここ10年以上、とても国際色豊かになっています。
スキー場やガイドツアーのお客さまも外国の方がたくさん。
大手ガイド会社の冬のスノーシューツアーなどは、外国人のお客さまが9割近くを占めるのが一般的らしいです。


しかしそんな中、私のツアーでは相変わらず日本人のお客さましか対応していません。
しかも常にプライベート。予約がひとりでも・半日でも入れば、その日は一日締め切りです。
さらに、ホテルや旅行社が仲介して予約(申し込み)するカタチはすべてお断りしています。私がお客さま自身とメールなり電話なりでコンタクトをとらないと、ツアーをお受けしません。
我ながら強気の商売ですね(笑)スミマセン……。


ただ、こんなカタチでないと、私の思う良いツアーに近づけないと信じていますんで。
お客さまにはいつもお手間をお掛けしてもらっています。


そんななので、一年を通じて毎日毎日ツアーが入っているわけではないのですが、偶然に複数のお客さまの申し込み日程がかぶってしまうと、プライベートでツアーを行なっているために予約を受けることができないことがよくあります。


しかしそんなとき、たくさんのリピーターのお客さまに来て頂いているおかげもあり、お客さまとのやりとりの中で、私の日程に合わせて頂けることが何度もあります。
本当に、ありがたい限りです。


先日お申し込みのあったお客さまも、当初ご予約の日にちょうど先約があったため、私の空いている日で再調整してくれました。
次の日には、別の方から、「ヤブキさん~、いつ空いてます~?」なんてメール。
基本的に、私が皆さんの都合の良い日に最大限合わせますので、“私の都合に合わせることありき” でのご予約は必要ありませんよ。(って、当たり前ですが)
とにかく、本当にありがとうございます。
これでまた、お客さまとご一緒できます。感謝です。


これを機会に、このブログをいつもご覧いただいている皆さまにもあわせて、お礼まで。
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