2014.9.28 16:21

冬に向けて

色々なところを行ったり来たりしているうちに、ニセコはすっかり秋めいております。


最近の出張続きで、葉っぱが落ちだしているところを歩いたり、色づいている中を歩いたり、これから紅葉が始まるとこを歩いたり・・・ワタシの季節感覚はすっかり混乱しています。


ところで、
北国の森は落葉樹ばかりなので、冬が近くなると木々は葉を落とし、森は明るくなります。
夏は木々の葉が生い茂るので、当然暗くなりますね(照葉樹林の森ほどではありませんが)。


カタクリやスミレといった小さな春植物たちは、そんな大きな木々が生い茂る前の初春に光を出来るだけ浴びてしまおうと、競うように花を咲かせます。
だから6月近くなって木々の葉が生い茂ると、今年分は終了とばかり、すっかり姿を消してしまいますね。


そんな春植物の戦略とはまったく逆に、秋から初雪の時期に向けての森が明るくなるタイミングを狙うモノたちもあります。


こちらはエゾフユノハナワラビ。
分布のメインは、落葉樹林の広がる、近畿・中部以北の日本海側が中心。
9月に入るころから濃い緑の葉を出し始めます。
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この時期に歩くと目につく、ツルリンドウなども。
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当然、雪が積もってしまい葉が隠れてしまったら光合成はできなくなるので、秋に向けてせっかく作った葉は雪の中で越冬することになります。
だから秋に作られる葉は、雪に負けないよう肉厚で丈夫なものばかり。


秋から初雪までの、森が明るくなる短いタイミングをキチンと見極めて、太陽の光を浴びながら、花を咲かせ・次世代を残すわけです。


今の季節感がワケ分からんふうになって、冬の準備なんぞまったくしていないワタシには、とうてい真似出来ませんな。
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