2017.12.13 15:16

トレーニング

かつてガイド会社でカヌーや山ガイドを主にやっていた頃は、レスキュートレーニングとして実地練習をしたり、ガイド仲間同士でレスキュー方法を話し合ったり、をよくやっていました。
そして会社を辞めてからも、他会社との仕事のお付き合いを通してレスキュートレーニングをやる機会がありました。


自然ツアーって、これらのカヌーや山岳・スキーガイドに比べればリスクが大きくなりにくいので、ガイド技術としてのリスク管理が安易に考えられがち。
ヒドい時は、救急法を取得しておしまい、なんてこともあるようですが、自然ツアーといえども自然の中に入る以上、常に様々なリスクがつきまといます。
そんなリスク管理は、意識とイメージ、訓練と反復がすべてかと思います。20年近くガイドをやっていれば、色々なことがあるものですから。


会社にいた頃なら、ツアー中に何かあった時には車を近くまで運んでもらったり、道具を新たに持ってきてもらったり、さらには人を増員したり、といったマンパワーを使った対処も可能なのですが、独立している今はなかなかそうはいきません。
しかも自然ツアーは他のツアーと違って、複数ガイドがチームを組んでツアーをすることがまずないので、常にガイドはひとりぼっち。
『使える道具も判断も行動力も、“自分がすべて” 』です。
・・・
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ワタシにはえらくコワいことです。。。


ということで、この日はトレーニングの日。
出来ることと出来ないことを、訓練の中でハッキリさせないとイケません。


スノーランブラーでのスキー搬送などもやってみてます。何事もやってみなきゃ分かりません。
いつもツアーの際に持っている道具をいかに工夫しながら使うか、もポイントのひとつで、結果的にガイド装備の見直しにもなりますね。
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スノーシューツアーでは、タンカ搬送や、ましてや雪の中での背負い搬送などあまり現実的ではありませんが、『じゃ、歩けなくなったらどうするの?』となれば対応が難しいですね。
なら、“知らない・やったことない” よりは、“知っている・訓練している” 方がいいに決まってます。
ザック搬送なんかは、どうすれば少しでも負担が減るのか、毎年試行錯誤の繰り返しです。
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スキーガイドの仲間たちのツアーに比べれば、自然ツアーではツアー環境も穏やかで移動距離も少なく、万が一の際の怪我の程度も軽め、と格段にリスクと負担は少ないのですが、逆に自然ツアーの方が装備と心構えの点で独特の難しさがあったりもします。


怪我や事故とまでいかなくても、持病や体調不良で急に歩けなくなる、なんてこともあり得るワケで(かつて実際にありました)、そんな時にいかに安全に早く車に戻るか―。どうするとNGなのか―。


自分のやり方・考え方に固執することなく、ガイド仲間とあーだこーだと考え合い、実際に雪の中でやってみる。
画一的な正解の方法がないだけに、訓練と経験とガイド仲間との共有―その積み重ねですね。

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