2021.2.28 16:50

春みたいな森

暖かくてピーカン!
日曜でスキー場も混んでいるので、そんな日は空いている森の中へ。
やっぱり誰もいない。相変わらず、密とはほど遠い一日。
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厳冬期の深雪も春のザラメ雪もどんとこい!なスノーランブラーですが、朝は冷え込んで冬の雪質からプラス2~3℃くらいの緩んだ雪質に急激に変化する日って、実はスノーランブラーは不得意。
北海道弁でいう ”ねっぱる” 雪で、いわゆる ”高下駄を履いたよう” になりやすい雪です。
出発前から、
『多分今日は、ねっぱっちゃって大変だろうな』
と思っていたら、やっぱり、ねっぱり。(使い方が変です)


滑らせたくても滑らない上に足が重い、というイラっとする雪質ですが、森の中で板にワックスを塗ってみたり、歩き方やルートを考えて工夫してみたり…これだけ天気がいいと何をしてようが気持ちがいい。


そういえば、キバシリがさえずってました。
雪が少なくて暖かな伊達・室蘭あたりではすでに聞いていますが、ニセコでは今年初。
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ワタシ的にはキバシリって、カラの仲間たちが本格的にさえずりを交わす前にさえずりを本格化させる気がしています。
なので、さえずり一番手のイメージ。


キバシリの声と青空、ポカポカ陽気にねっぱる雪。
春のような一日でした。

2021.2.26 12:44

奥の奥へ

昨日のニセコの森。
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ガイド仲間が「歩きに行きませんかー」と誘ってくれたので、スノラン(スノーランブラー)を履いて下見&フィールドワークへご案内。
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ひとりだったらほとんど行かない奥まで足を延ばしたら、とてもいい木がありました。
スノーシューではとても行く気にならない距離だけど、深雪でも機動力のあるスノランなら行ける。
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雪の森。
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白い森が美しい。
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雪が深いので斜面を狙っては滑って遊んで、たまにガイド仕事の深い話しも交え、自然の話しもしつつ、お腹が空いてきたら「角煮っぽいねー(下写真)」とくだらない話をしながらまったりな一日。
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2021.2.23 11:34

エゾシカ調査

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今年も洞爺湖のエゾシカ調査に行ってきました。


『洞爺湖中島に生息するエゾシカの個体数変動を追跡し、シカと森林植生との相互作用を解明するための基礎資料を得る』


ことを目的に、もう40年以上も毎年続けられている調査です。


大きく派手な新しい活動って ”やっている感” を感じやすいものですが、長期に渡る活動って、本質的な部分を見極めた上で変わることなく、変えるべきものは変えていく―という難しさがあります。
しかも、やり続ればやり続けるほど地道で地味になりがちなんで、気持ち的にもずっと同じことをやり続けることって難しいものです。
ホント、私も常々実感しています。


しかし「自然を見て・知り・保全する」ってそんな活動にこそ価値があります。
この調査では、そんな刺激をいつも感じさせて頂いています。


私にとっては、各地の研究者の方々や大学の先生方、若い学生たちと会える場であり、若者たちと一日中ハードな行程をこなすことで自身のガイド技術を見直したり、若者と渡り合える体力や歩く技術があるかどうかの試しの場でもあります(笑)


今年もまだまだイケる、という安心感も得られました。
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2021.2.21 13:06

逃げるが勝ち

この前のような極悪なものではないけども、ここ最近は定期的に低気圧が通過しています。


前線通過前は気温が上がって雨模様。
前線通過中は風が強まって吹雪模様。
通過後は気温が下がって風向きも変わって氷模様。
それに伴って、雪質も刻々と変化していく。
という、移り変わりの激しい日。


雨雲と風を避けるには、天気図や雲の流れや地形を見ながらツアー場所の選定とルートの取り方、そこを歩くタイミングといった行程管理が大事ですが、そもそもどうしようもない(逃げ場のない)天気の時だって当然あります。
無理や根拠のないイケイケは禁物ですね。


この日はイレギュラーなツアープログラムに変更して上手く逃げつつ、雨にも大風にも雪にもほとんど当たらずな穏やかなツアーとなりました。まぁ、”プログラム” というほどのものではなくて ”車内会議” ですが。
よかったよかった。
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2021.2.18 16:42

脱・ひきこもり

雪も風も落ち着きました。
酷かった日の朝は、「風が強いだけで、雪は意外と積もっていないんだろうな…」なんて軽い気持ちで玄関を開けてみたら、車が思いのほか埋もれていて驚きました。
この後、せっせと除雪しましたよ。
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そんな暴風雪もやっと収まり、今日は打ち合わせに行ったり、滑りに行ったり、歩きに行ったり、いつも通りになりました。
雪はすっかりリセットされていつもの冬景色になったのですが、日中はマイナス数℃~0℃くらいで暖かめ。
数日前から鳥たちのさえずりも始まりました。
北国の季節としてはまだ真冬の時期ですが、一ケ月前の真冬の感じとはずいぶんと変わってきています。

2021.2.16 14:05

ひきこもり

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暴風雪です。
ここいらよりも道北・道東地方の方が酷そうで、低気圧の動きが遅くて悪天候が数日間続きそうなので、除雪や運転などくれぐれもお気をつけ下さい。
風の状況も極悪な感じ。

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我が家の周りもなかなかの猛吹雪です。
ツアーなら催行中止基準を超えているし、スキー場のリフトも当然のように止まっているし、「外出するな」というので大人しく家に引きこもってます。
(道路看板の写真を撮っている時点で、ちょっと外出したことがバレバレですが)


最近暖かい日が多かったのでここいらでまた積もって欲しいのですが、こういう時の雪って ”使えない雪” なんですよね……。

2021.2.14 16:01

この上なく最高

朝はマイナス13度ほどの締まった空気の日。
雪は2mを超えるいい雪が積もっています。
青空が一日中続き、昼過ぎからはプラスになろうかというほどのぽかぽか陽気。
森は静かで降り積もった木々の雪も美しい―。


最高のコンディションです。


そんな中、いつものお客様が2時間以上車を走らせてツアーに来てくれました。
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装備・服装・体力は申し分なし、バリバリのスキーヤーでバックカントリーだって全然OKなんで、ガンガンとどこでも行けます。私も遠慮なし。
さらには、じっくり深く自然を見てもOK、カメラやアウトドア道具の泥沼地獄もOK(笑)と、なんだかガイド仲間以上にガイド仲間のように楽しくご一緒させてもらっています。


この日は、スノーランブラーの一日ツアー。


スノーランブラーは基本的に、「雪の森を歩きながら自然を見るための、滑りすぎないスキー」。
逆に言えば、普通のスキーのように「滑らせる」には難しい道具で、ターンを自由にしようと思ったらスキー上級者だって戸惑うくらいなんです。通常ツアーではそこを感じるほどのチャレンジはしませんが。
(通常のスノーランブラーツアーでは、あくまで「自然をみる」ための道具として使っているので、ターンなどは必要としない斜面で安全に歩きながら、だけど少しだけ滑って楽しめるルートを工夫しながら、スキーの良さを感じられるように配慮しています)


この日は、登っては滑ってまた登り返しては滑って…遊んでました。
さすが慣れたものです。
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バリバリのスキーヤーなので、さらにちょっとした ”ワザ” を教えたらすぐにマスター。これでスノーランブラーでどこの森でも行けるようになりますよ。
斜面の誘惑に勝てないおじさん二人は、普段ツアーでは下りない斜面でも遊んでました。
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滑って遊んでいるだけでなく、時に深い自然解説も交え、時に ”ネイチャーフォト講座” なんぞをやり、鳥を探して、樹姿の美しさを味わい……盛りだくさんでした。
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シーズンに一回あるかないか、のコンディションに当たったお客様。
実は数年前のツアーでは、極寒・豪雪・吹雪の中のツアーも味わっています。
すっかりニセコ通です。
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2021.2.11 14:45

「トラツグミの越冬」

トラツグミは、北海道では基本的に夏鳥です。


夏にだけ見られる鳥は「夏鳥」、冬に越冬のために渡来して冬の間だけ見られる鳥は「冬鳥」、一年中見られる鳥は「留鳥(りゅうちょう)」といいます。
つまり今時期に見られる鳥は、留鳥か冬鳥のカテゴリの鳥、ということになりますね。


ただこの ”冬にいるかどうか” は、どの地域をどのくらいのスケールで考えるか、によって微妙に変わります。
日本中の鳥を網羅しているような鳥図鑑であれば、基本的に中部地方あたりを基準に書いてあることが多いし、”北海道の鳥”といった図鑑であれば、北海道全域を基準に書いてあります。
ウグイスは、北海道の図鑑には「夏鳥」と書かれ、日本全国をカバーする鳥図鑑には「留鳥」と書かれるのはそのせいです。


鳥は季節移動(渡り)をする種類が多いのですが、この移動の一番の大きな理由は『冬のエサ資源の確保と、夏(繁殖期)のエサの量』の問題から。
冬の間にエサ資源の確保が出来るのなら、渡りなんぞせずにそのまま越冬をして、その地域に留まる個体もいるのです。
それなら、『(その地域だけでみれば)留鳥じゃん』ということになるのですが、そんな限られた小さなスケールで個々の鳥の生態を判断していったらその鳥全体の移動生態が見えずらくなるので、ある程度の大きな地域スケールで判断するものなんです。


なので、ニセコと雪の少ない噴火湾方面などでは、それぞれの鳥の越冬状況には違いがあるもので、一概に「夏鳥に属する鳥だから、北海道の冬ではいないよね」とは言えないものなんです。


近年の温暖化の影響(?)や降雪の年変動、除雪環境の向上のせい(?)か、冬のエサの確保が出来る鳥もいて、ひとつの種類の鳥の中でも渡りをする個体と渡らない個体、という話しをよくするくらいですし。


で再度……トラツグミという鳥は、 ”北海道では” ”基本的に” 夏鳥です。


トラツグミに関しては、以前から一部の地域で越冬している個体が確認されていたので、北海道の図鑑には『夏鳥(一部越冬)』という記述になっています。


前置きが長くなりましたが、今年、知り合いの日本野鳥の会-室蘭支部の方から『トラツグミの越冬個体がいた』という興味深い話しを聞きました。
私自身は冬にトラツグミを見たことがなかったので(ニセコでは完全に夏鳥だと思っています)、「へぇー、いるんですね」なんて話しをしていたのですが、先日噴火湾方面に行ったら、やっぱりいました。


一羽だけしか確認出来ませんでしたが、ひとりぼっちで越冬しているのでしょうか。
わが道を行くチャレンジ精神が素晴らしい(笑)


図鑑をきちんと勉強して識別が出来るようになることも楽しいことだし大事なことですが、その識別力や知識を使って、足しげく現場を見て歩いて知ることに自然を見る本当の楽しさがあります。
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2021.2. 9 16:09

ウソ

おちょぼ口にずんぐりむっくりした姿。
いかにもウソっぽいウソ。嘘じゃありません。(お約束)


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2021.2. 7 15:52

これはこれで

先日歩いていたら偶然にモモンガの糞やら痕跡を見つけたので、「久しぶりに出会いたいな」という淡い期待を胸に、再度行ってみました。
(モモンガ糞)
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北海道の冬のカレンダー写真なんかによくモモンガを見ますが、これも ”先日の投稿のリス” と同じように、都市近郊の公園の方が見やすいのかもしれません。
Forestrekブログ「2021.1.28 田舎リス」


そういった知られたポイントにほとんど行かない私は、森の中を歩いていてモモンガを見たのなんて今まで3回ほど。
これだけ歩いて3回なんて、確率悪すぎ・ご縁なさすぎです。
さほど激レアな動物でもないのですが、モモンガの生息してそうな場所や活動時間を狙って歩いたことないし、「見られるかも」というアタマで歩いていないので、そんなもんかもしれませんね。


なので、「久しぶりに見れたりしてね~」なんて超甘い考えのもと探してみたけど、そう簡単には出てきてくれません。まぁまぁ、そんなもんです。


諦めて車に戻ると、さらに思いついちゃいました。


近くに氷瀑が出来る場所があるらしい、という定かでない情報をずいぶん前に聞いたことがあるのだけど、ニセコから車で3時間ほどかかるので、冬に行くには遠いし疲れるしずっと敬遠してました。
この機会にいい加減行ってみよう、と。


モモンガ場所からさらに車を走らせ、山奥の林道を30分ほど歩いてみたら、意外とあっけなくありました。
ただ、モモンガに出会えた時に備えて望遠のレンズしか持ってきてないので、写真は出来るだけ離れて撮るしかない、という思いつきの行動が露呈しました。
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誰もいないし間近に見られるという点はいいのだけど、いかんせんニセコからは遠すぎです。
でも、「知っているだけで行ったことがない」という中途半端な気持ちにケリがついて良かった。

2021.2. 5 16:33

それぞれに

札幌近郊の公園を歩いてました。
普通に散歩している人がいて長靴だけでも歩けるのだけど、どうせなら自由に歩けるようにスノーシューを持参。
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何か分からないことがあったり発見があれば声をかけてくれて、それぞれ好きに見てます。
これはこれでいい。
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2021.2. 2 16:36

2月

なかなか荒れてます。
この木の向こうに道路を走る車が見えるはずなんだけど、なんも見えませんね。
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「少し滑りに行こうかな」という軽いノリでゲレンデに行ってみたら、修行のような風でした。
明日などは日中でもマイナス10℃ほどでまた強風の予報。
厳冬期の荒れ気味の天気です。
年末年始のように、シンシンと穏やかに降ってくれればいいのに……。


これからの季節は、こんな荒れ模様と春を思わせるような天気が入れ替わり訪れる季節。
調べてみたら、昨年は3月13日に噴火湾方面で初フクジュソウを見てました。
(PCでは)当ブログの右カラムからバックナンバーが見られるので、そこから過去の季節感を見てみると便利ですよ。私もよく、自分のブログで調べてます。
お時間のある時に是非ご覧ください。
フクジュソウ蕾(2020.3.13 伊達市)
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というわけで、滑ったり歩いたり…来年度に向けての準備やら…だんだんと焦りだしてくる時期になりました。
といっても、毎日忙しくしながら真面目に四六時中頑張り続けているわけではないので、あと二週間くらいしたらまたきっと「焦ってきました」と言っていることでしょう。
人間、焦ることに慣れてくると、焦らなくなるものです。


今日はつぶやきのような更新でした。

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