2015.3.17 21:21

「GPS~Garmin eTrex30」

P3170001-001.jpg
先日、GPSについて立て続けに質問をもらったので、ワタシのGPS仕様について。


そもそも、GPSって?ってところから書いていたらタイヘンなので、そこは割愛。
登山者やフィールドワーカーにとっては、たいそう便利な道具、とだけ言っておきましょう。(かなり乱暴な説明)


要するに、自分の位置が画面の地形図上に常に表示されて、歩いてきた軌跡や現在位置の座標などすぐ分かっちゃう文明の利器です。


ひと昔前の安価なGPS(安価といっても3~4万近く)は精度誤差10~20mなんてことはザラで、ひどい時には誤差30m以上なんてこともありました。
しかも暗い森の中や雨の中ではすぐにロスト(電波を拾えない状態)。


すると画面に、
『電波を拾えません!明るい場所へ移動して下さい。』
などと案内が出てきたものです。


「明るくて見通しのいい場所にいるなら、そもそもGPSなんぞ必要ない!」
「暗くて見通しが悪いから自分の位置を確認したいんだろが、ボケ!」
などとツッコミたくなる状態がよくありました。


しかし世の技術革新というものはスゴいもので、2年前に買い替えたGPSでは誤差3m程度。
「みちびき」という、何とも導いてくれそうなネーミングの和製衛星にも対応。沢の中にいてもロストし続けることがほとんどありません。
もうワタクシ、いつも天から見守られています。


買い替えたキッカケはこの精度。


珍しい植物を見て再訪したい、って時は誤差が3m程度ならかなり使えます。ヤブの中のひとつの点ですら再訪できちゃいます。
昨年、ヤブの中でハチクマの巣を見つけたけど繁殖中だったので近づけず、繁殖後に再訪した時もGPSが活躍しました(→過去ブログ)。


ワタシの場合、そんなたくさんの点(=ウェイポイント)をひとつのGPSファイルで管理して、いつでもすべてのポイントを地図上で見られるようにしてます。行く気になればいつでも行けちゃう。


また登山の際には、自分の歩いた軌跡(=トラックデータ)が時間とともに記録されるので、これまた記録として便利。
後々、
「あの山の登りは何時間かかったっけなぁ~?」
なんてことを簡単に調べられます。
サボって休憩しまくっても、すべてお見通し、になるわけ。


ただし万能というわけではないですよ。
当然、電池が切れればただの塊。予備電池もあった方がいいですが、何よりも機械に頼りすぎずに紙の地図とコンパスは別に持ちましょう。


また、いくら精度がよくなったと言っても、深い沢や常緑樹が生い茂る暗い森などでは精度が落ちます。時にはロストします。だけど、たいていそんな時こそGPSを見たいものです。
ここでも過信は禁物ですね。


さらに、データを管理したければそれなりのパソコンの知識が必要となります。GPSとパソコンのあいだでデータをやり取りするわけですから。
今日歩いた軌跡をGPS画面上で見たいだけ、というならGPS内で上書きされない限り見れますが、使い方としてはちょっともったいない。パソコンと連動して初めて、利便性の本領が発揮されます。
そこいらが不得手な人には、少し敷居の高い道具となります。


また最近は、スマホアプリでもGPSの代用ができます。
ワタシのタブレットにもGPS付き地図アプリを入れていますが、現在位置を知るために使ったことはありません。あくまでパッと見、サブ的扱い。
たまに明らかに違う場所を示すときがあるので信用しきれません。街ならいいけど、山でのGPSは信頼性・精度が命。やはり本家GPSには及びません。
逆に精度はおおよそでもいいや、って人には気軽でいいかもしれませんね。


ただワタシ的には、野外でタブレットやスマホをシュッとやっている姿がなんか好きじゃない、という個人的偏見もあります(^_^;)


そしてワタシにとっては何より、
・電話をかける
・現在位置を知る
という非常時に絶対に必要なふたつの行為を、ひとつの道具で行うというのはとてもリスキー。
GPS機能ってとても電池を食う機能なだけに、ひとつの道具が電池切れを起こすだけでふたつの行為とも不能になる、って恐ろしいこと。
リスク分散という基本的リスクマネジメントなのです。


で、今使っているGPSは、Garmin eTrex30。
画面が小さく少し見づらいですが、その分電池の持ちが良くて軽量コンパクトなのが魅力のモデル。


コイツの具体的なワタシ的仕様は次回につづく。

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