2019.3.23 13:14

気づかれにくい危険

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私のツアーでは、「天気が悪いから」とか「体調がイマイチだから」などのお客様のご都合でツアーが中止になることはあっても、私の方から中止にすることは年に2~3回程度しかありません。
「私の方から」というときは安全上問題がある場合のみなので、普通の天候不順ならお客様のやる気と装備が十分であれば、あとはガイドの工夫次第でたいていは何とかなります。


しかし年に数回は(特に冬~春は)、私が独自に設けている催行中止基準に抵触する日があったりして、泣く泣く中止のご連絡をすることがあります。


特に怖いのは風。
大雪や気温などで中止にしたことは今まで一度もありませんが、風での中止は稀にあります。
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特に春先は、まだ木の活動が活発でない上に積雪で弱くなっている枝が多く、着雪がなくても少しの風で枝が折れて落ちる “落枝(らくし)事故” の危険が増えます。
そんな危険は森の中を歩き続ける自然ツアーに特有の危険かもしれません。
過去、本州の複数の場所で、森林散策中の落枝事故で亡くなった方もいます。怪我やヒヤッとした事例を含めれば、潜在的にかなり起きている事故なのです。


ワタシも一定のラインまでの風なら、
「森の中は風が当たりにくいのでイケるものですよー」
なんて言うこともありますが、あくまで“一定のライン”までです。


そのラインを超えると、目立った危険なんてなさそうに見えても、風のあたり具合によって・森のタイプや樹種によって、ツアー場所の選定からルート取り・立ち止まる場所に極端に気を配る必要が出てきます。
しかも、森林内にいるせいで身体に当たる風はかなり弱まるのがタチが悪い。森の上部の強風を体感出来ないので、気づくのが遅れます。さらに冬は木々に葉がないので、風で森がざわつく音も弱い。これも気づきが遅れる一因となります。


そんなふうなリスクバランスを踏まえた上で、天気に悩んで場所に悩んで実施出来る可能性を探り、結果、こちらから中止にしたときに限って、当日になってみると結果的に「出来たよねー」となるのもよくあること。ガイドあるある。


しかし、ガイドが結果論を論じることはご法度。
結果論を話し出すと安全管理に対するアンテナに“サビ”が入り、ひいては事故が起きるものです。そう自分に言い聞かせるしかありません。


今日は、やっぱり昼から荒れてきました。朝の穏やかな天気に騙されて森深く入っていたら、ヒヤヒヤしているところでした。


ワタシにとっては日々のツアーのうちの一回でも、お客様にとっては年に一度あるかないかのご旅行でのツアーです。
日々、天気の読みやツアーバリエーション・対応の柔軟性などの引き出しをより増やし、判断の精度を上げ、皆様の大事な一日が流れぬよう精進しますので、末永いお付き合いをよろしくお願いします。

2019.3.22 12:10

春の使者

ウチの前に広がる畑はまだ一面の雪原ですが、昨日、どこからともなく小さな声で「ピュルル」というヒバリの地鳴きがしました。


独自の情報ネットワークによると(笑)、札幌でのヒバリの初認は3月18日あたりだったようで、それから3日遅れた21日にニセコでも初確認となりました。
一昨年の初認日とまったく同じ日。


渡ってきた直後なので、まだあのヒバリ特有のせわしないさえずりはまだ聞かれませんが、あと一週間前後でピーチクパーチクと春らしい声が聞かれることでしょう。


鳥の声でも春がやってきています。


(2013.4.5)
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2019.3.20 16:01

思考と思想

14~5年ほど前でしょうか、ある本を読みました。

河井大輔(著)
神々の気配を感じる原始の森、可憐な草花に野鳥が集う深いみどりの湿原-。北海道の見どころ・歩きどころ105コースを徹底取材した、北海道ネイチャートレイルガイド……


当時は道内の自然遊歩道のガイドブックとして軽い気持ちで購入したのですが、いざ読んでみると、文章の持つ力、写真の持つ力、そしてそれらの根源となっている著者の自然との付き合い方や想い、というものに感動した記憶があります。


「こんな自然の見方をしたい」
「こんな、想いのある美しい文章が書きたい」
「こんな、自然への想いが伝わる写真を撮りたい」
と強く思いました。
当時はまだガイドになって5~6年、調子に乗って分かった気になっていたイケイケ・ヤブキガイドは何も分かっていない自分に気づき、現在の自然ガイドとしてのツアースタイルにも繋がる本との出会いとなりました。



自然ガイドは、自然に対する知識・経験とともに、伝える技術が必要です。
一般的に「話術」とも言われますが、話術はビジネス的な表面的な技術であり、根本の部分での話術は、その人の思考と思想に支えられています。
図鑑の勉強や知識の蓄積は独りでも出来るけども、この「思考と思想」は多くの人と直接話さないと身につきません。
ガイドたるもの、会って話すことを大事にしたい。


ということで……昨日は「飲み会inすすきの」の日。
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先程の本の著者・河井大輔氏と様々な意見を交わしながら同氏の思考と思想にふれ、さらには自身の思考と思想も語りつつ課題も感じ、改めて自分の自然ガイドとしての立ち位置を再確認する充実の時間となりました。
ガイド的にもレベルアップしたような気がするけど、これはきっと気のせいだ。

2019.3.18 16:01

白!

一時の時期外れの暖かさは少し落ち着き、最近は雪がちらついたり肌寒かったり、だけど日が差せばポカポカ陽気だったり――といった変わりやすい天気。
そんな中で、二日続けての1dayツアー。


山でも山麓の森でもリセットされた雪面がキレイで、ちょっと得した気分でした。
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最近は鳥も活発に動いて盛んに声を出すことが多いので、すっかり鳥観察が多くなってます。
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それにしても今冬は、やっぱりエナガの当たり年かな、という気がします。
どこへ行っても比較的良く見られ、12月あたりから鳥マニアの仲間同士でも「なんか、当たり年っぽいね」なんて話しをしていたのですが、改めて実感。


今回のツアーでも、もう何度出会ったか、というくらいでした。
ただ、目線の高さでじっくりと見られることはなかなかないのは、そういう鳥なんでしようがない。
どうせなら、目の前でジーッとしてくれれば最高なのに。
(↓別日に撮ったシマエナガ)
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エナガばかりでなく、カラの仲間たちやキツツキの仲間たちをたくさん観察できて自分で鳥が分かるようになる楽しさを感じ、春なのにまっさら・真っ白な雪を楽しむ。
いいタイミングでした。
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2019.3.15 16:28

ナチュラリストとのひととき

ナチュラリストって、別に健康志向で身体に良いものばかりを食べている人のことではありませんよ。


数多くのフィールドワークに裏打ちされた高い専門性と幅広い知識、そして探求するための知的好奇心や行動力・人間力などを併せ持った愛すべき自然人のこと。
ワタシの周りにも、私自身敬愛し尊敬するナチュラリストが何人かいます。


先日、そのひとりの徳田氏が、講習会のため倶知安に来てくれていました。
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彼の専門は両生爬虫類。

徳田 龍弘 (著)
トカゲ、ヘビ、カメ、サンショウウオ、カエル―北海道にすむ全19種、最新情報で丸わかり!豊富な生態写真、詳しい解説文、分布域をマップ化、新分類に対応し改訂……

彼とは今まで何度も話す機会もあり、すすきので一緒に飲んだ時には互いのマニアックネタで周りに引かれることもあった、変態・物好きです。←最上級の褒め言葉です (^_^;)


こういう仲間と話していると、「ガイドとして」云々の前に、いち自然愛好家としてもっと歩いて勉強しないとな、と刺激を貰えます。


こんな時間がとてもいい。

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