2020.4.11 16:44

白やら青やら黄

今日はニセコから離れてこんなとこ。
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ただの林道です。


でも、個人的には意外と好物。
春~初夏に、植物と鳥をシビアに見ながら歩くにはこれはこれでアリですから。
ツアーで「林道に行きたいです!」という人は、今まで数人しかいませんが。まぁ、数人でもいるだけスゴいです(笑)


ニセコでは見かけないナニワズ。
ジンチョウゲの仲間なので、林道を歩いているだけで香りが流れてきて存在に気づきます。
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本州で見るキクザキイチゲは青ばかりですが、北海道のキクザキイチゲは圧倒的に白ばかり。
北海道での青いキクザキイチゲは、探すくらいのレベルです。
なんでなんでしょね?
追求してないので知りません。誰か教えて。
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フクジュソウはもう終わってました。
もう来年、とは、気が早すぎ。
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エンレイソウは、ぽつらぽつら咲いているのもありましたがこれから。
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ニリンソウの葉はたくさんあったけど、花はこの一輪のみ。これからこれから。
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今は、エゾエンゴサクとカタクリの時期ですね。
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ギョウジャニンニクが目についちゃって…。
いつもは山菜モノはまったく採らずに全部スルーしていますが、最近は経済的生産性のないことばかりしているので、家計の足しに少し頂いておきました。
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2020.4.10 16:43

最近思うこと

世の中、辛い時期が続いていますね。


SNSやブログなどは様々な情報の発信の場として機能しており、その上、社会やこの状況に対する不平不満や不安感の吐露、他人に対する批判的な意見や自身の見解なども多く見かけます。
また、「私はこれからこんなふうにするぞ!」といった前向きな決意表明のようなものもあり、そんな文章からは「私も頑張るぞー」と励まされることもあるかもしれません。
だけどワタシ的には、そんなふうな自身の内なる思考を書き連ねて世に訴えるのが性に合わず、いい意味で(?)達観しつつ、正常性バイアスに陥らぬよう気をつけながら大人しくしています。


基本的に内向的な人間なんです。ツアー以外では(笑)
絶対に人を動かせないタイプです。


まぁ、それを「逃げ」だとか「思考停止」だとか言う人もいるだろうし、考えているなら口に出さないと意味がないと言う人もいるでしょう。
―分かってます。
社会や業界について個人的に思うことやこれからについて、今だからこそやれること―そんな意見や考えもキチンと発信すべきなんでしょう。だからいつまで経っても儲からない。
―それも分かってます。


だけど、ワタシ的に思う自然ガイドのやることはシンプルに、
1.ひとりひとりのお客さんを向いて
2.自然そのものに向いて


それだけです。


せっかくすべてのお客さんの”顔”が見えるツアーをやっているので、皆さんの”顔”(嗜好)を思い出しながら、「○○さんはここを歩いたら喜んでくれるかな」とか「ここは〇〇さんにピッタリだな」などと考えながら、日々歩くのみ。
そしてその中で時に、鳥をカウントしながら調査してみたり植物をくまなく調べて歩いてみたりして、今の自然を専門的な目でも見る。
それしか出来ません。


今日も自宅から車で移動し、一人も歩いていない森の中を歩き、分からないことがあれば図鑑と向き合い、家に帰ったら写真の整理。
今日も誰にも会わないまま。感染リスクはゼロ。
ツアーもしばらくなく、ひとりでフィールドワークしているだけ。
特に今年に限ったことでもなく、私のここ10年間、この時期はずっとこうでした。


今までも先の仕事がない不安に潰れそうになることも多かったですが、そこで色々なテを考えるよりも、私の持っている技術を必要としてくれる人に対して真摯に対応出来るよう、準備をすることくらいしか能がありません。
幸い、ニセコみたいな所にいると、「明日の食べるものにも事欠くほど、経済的に不安で不安で…」みたいな状況には、現実的にも気持ち的にもなりにくいですし。
なので、当然私自身も色々と自粛したり気をつけたりはしていますが、当ブログでは何事も無いようにいつもどおりを心掛けてます。
さすがに恒例の”すすきの飲み会”はずっと控えているので、そこがツラいです(笑)


--
まだまだ外出もままならず、不安な日々が続くことかと思います。
都会にお住まいの方は「誰にも会わずに」なんてことは難しいので、どうしても自粛せざるを得ないことも多いでしょう。


当ブログではこれからも、”世の中の情勢・不安・意見・これから” について私の見解や胸の内を書くことはないし、こんな内容で書くこともなかなかないでしょう。
ただ淡々と、鳥やら花やら遊んでばかり(?)の写真が上がり続けます。もしかしたら、少々不謹慎と感じる人もいるかもしれません。
しかしその分、少しでも癒やし程度にでもなれば幸いです。


ハシブトガラ
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シマエナガ
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シジュウカラ
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エゾリス
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2020.4. 8 16:02

「器用なカケス」

15年ほど前の鳥ばかり追いかけていた頃、「声だけでもっと識別出来るようになりたい」なんて思い、かなり躍起になって勉強した時期があります。


そんな時、いつものように歩いていると、自分のアタマに選択肢のない声が聞こえ、
『んっ?この声はなんだ?知らないぞ?ん~……オレもまだまだだ……』
なんて思うことがたびたびありましたが、今ならだいぶ見当がつきます。


なぜなら、そんな時はたいてい(ミヤマ)カケスの仕業(笑)


フィールドワークの経験を積むうちに、ハイタカやオオタカの鳴き真似をしているカケスに何度も会い、ツミの真似すら何度か聞いています。
ハイタカ属を制覇するほどのモノマネバリエーションです。


キビタキやクロツグミの真似なんてこともお手のもので、
「なんか下手なハチクマが鳴いてるな…」
と思ったらカケスだった、なんてこともあります。
(”真似”というほど上手くないことが多いのですが)


ワタシ的にはもう、
『なんか下手な声の○○だな…』
と思ったら、カケスを疑うような思考回路が出来上がっています。


先日も森の中で、”自分の選択肢にない声” がしました。
やっぱりコイツだった。



カラス科の鳥だけあって、普段は「ジェージェー」といった濁った大きな声で鳴くのですが、こもった声に小鳥のような澄んだ声まで混じり合わせた複雑な声を出していました。


相変わらず、器用なヤツだ。


※北海道にいる「カケス」は、北海道亜種の「ミヤマカケス」が正式です。

2020.4. 6 13:21

最後?

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山麓の森では残雪量が1mを切り、鳥のさえずりが聞かれてきています。
冬の森よりも、誰の目(耳?)にも鳥の気配を感じられる雰囲気になってきました。


この日は鳥見がひとつの目的でもあるのですが、山麓では混群も解消されて分散している感じがあるし、ササが頭を出してきているので冬のように自由に歩きにくくなっています。
しかも、さえずりが本格化するにはもう少しかかります。


なので、
「山麓ではさえずりが聞かれ出して鳥の気配が分かりやすい、といっても、標高を上げた雪の森の方が意外と見られるかも?」
というワタシ的・ひねくれた読みで、あえて一面雪の森へ行ってみました。
鳴き声がしない分、 ”見つけ出す目” といったアンテナ感度が問われるのですが、それが逆に面白いかもしれないし。


ビンゴ。


コゲラはずっと近くをウロチョロと。
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角度が…
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こっち向いてくれ…
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よし。
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ツアーだったので鳥レンズを持っていっていないにも関わらずこのサイズ感なので、いかに近くに来てくれたか分かるでしょう。
他にも、ハシブトガラやらキバシリやらアカゲラやらも間近で観察。オオタカなんかも飛んでました。


ただの”運任せ”で鳥を探しながら歩くのではなく、見つけるためのアンテナの磨き方と目を向ける場所、立ち止まって探すべき場所…といった”見つけ方・探し方”に触れながら、実際に出会えた時の”見方”も実践。
『ツアーだから見られた』のではなく、お客様が自宅に戻ってからも自分の”目”を磨いて歩く楽しさをメインに、盛りだくさんの内容でした。


今年の4月は、標高を上げても残雪量は1mちょっと。
山麓ではもう、夏の遊歩道ベースでしか歩けない感じになりつつあります。


雪の森を歩くのもおしまいかな、という季節になりました。
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2020.4. 4 14:49

鳥の季節へ

今日も鳥と戯れています。


ハシブトガラ
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ベニヒワ
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羊蹄山麓の雪はだいぶなくなってきました。
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今年は2005年からやっているニセコの鳥調査の実施年。
別にどこかから依頼されている ”仕事” ではなく、完全にワタシの趣味です(笑)
12年間ほど毎年やっていましたが、それ以降はモニタリング調査に切り替えて、2~3年おきに実施するようにしています。
なにせ4月~6月いっぱいまで、決まったルートを月に4~8回程度、日の出10分以内に歩き出さないといけないので、これをやってから普通に仕事をして…っていうのがさすがにツラくなってきました(笑)


しかも、カラダだけでなく、アタマも疲れるものです。


植物もシーズン始めはなかなか名前が出てこない、といったことがよくあってアタマのリハビリが必要なのですが、植物は動かないのでただひたすら目の前で唸っていればいい。
だけども鳥は動くので、「う~ん…」なんて言っているうちにいなくなってしまい、考えている間に別の鳥が出てきたりします。


なので、鳥を見つける「目」と、声を聞き分ける「耳」、名前を確定させる「アタマ」のリハビリのため、歩け歩け大作戦絶賛実施中。時間はたくさんあるのでちょうどいい。
今年は3月からずっとそんなふうに歩いていたので、だいぶリハビリも終わってきました。


渡来するのが早めの夏鳥・キジバトがやってきて、もう二週間以上。
ホオジロ(夏鳥)もすでに一週間以上前にやってきています。
旅鳥や冬鳥のいくつかはすでに見られなくなってきています。
アオジやウグイスといった夏鳥がやってくると本格的に鳥の季節に突入する雰囲気が出てきますが、あと二週間もかからずにやってくるでしょう。


さぁさぁ、どんと来い。

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